日本を代表する映画監督・黒沢清が、主演に蒼井優、共演に高橋一生を迎え、6月6日にNHK BS8Kにて放送された同名ドラマを、スクリーンサイズや色調を新たにして映画化する『スパイの妻』が、10月16日より公開されることが決定した。併せて、予告編とティザービジュアルがお披露目となった。
1940年。満州で偶然、恐ろしい国家機密を知ってしまった優作は、正義のため、事の顛末を世に知らしめようとする。聡子は反逆者と疑われる夫を信じ、スパイの妻と罵られようとも、その身が破滅することも厭わず、ただ愛する夫とともに生きることを心に誓う。太平洋戦争開戦間近の日本で、夫婦の運命は時代の荒波に飲まれていく…。
主演は数々の受賞歴を誇る、実力派女優・蒼井優。儚げでいて芯の強さを持ち、夫を愛し抜く聡子を圧倒的な存在感で演じる。そして、『ロマンスドール』に続いて蒼井と夫婦を演じるのは高橋一生。正義の遂行のために手段を選ばぬ純粋な優作を魅力的に体現した。夫婦を取り巻く役者には、日本映画界を代表する俳優たちが集結した。
脚本を手掛けたのは、黒沢自身と、『寝ても覚めても』の濱口竜介、『ハッピーアワー』の脚本を担当した野原位の3人。また、「ペトロールズ」のリードボーカル&ギターであり、浮雲名義で「東京事変」のギタリストとしても活動している長岡亮介が、映画音楽を初めて手掛け、映画世界の奥行きをさらに広げる。
予告編には、1940年太平洋戦争前夜の、物々しくも、活気ある神戸が映し出される。「悪魔のような所業を僕は見た」と声を振り絞る優作(高橋一生)と、スパイだと疑われる夫・優作へ、「つかまることも、死ぬことも怖くはありません。私が怖いのはあなたと離れることです!」と思いの丈をぶつける聡子(蒼井優)。どのカットをとっても二人の瞳からは生命力が溢れ、意志の強さや絆の深さを一層印象付ける。優作が知ってしまった国家機密とは…?
ティザービジュアルには、神戸で貿易会社を営む優作と、その妻・聡子が洋装に身を包み、真っ直ぐこちらを見つめる姿が収められる。煌々と燃え盛る炎が二人へ迫り寄り、「時代の嵐が、二人の運命を変えていく。」というキャッチコピーと相まって、これから彼らが巻き込まれていく波乱の日々を予感させる。
『スパイの妻』
10月16日(金)より、新宿ピカデリーほか公全国ロードショー
監督・脚本:黒沢清
脚本:濱口竜介 野原位
音楽:長岡亮介
出演:蒼井優 高橋一生 坂東龍汰 恒松祐里 みのすけ 玄理 東出昌大 笹野高史
配給:ビターズ・エンド
【ストーリー】 1940年。満州で偶然、恐ろしい国家機密を知ってしまった優作(高橋一生)は、正義のため、事の顛末を世に知らしめようとする。聡子(蒼井優)は反逆者と疑われる夫を信じ、スパイの妻と罵られようとも、その身が破滅することも厭わず、ただ愛する夫とともに生きることを心に誓う。太平洋戦争開戦間近の日本で、夫婦の運命は時代の荒波に飲まれていく…。