ケイト・ブランシェット「銀獅子賞にふさわしいことは明らか」、作家・綾辻行人「お見事」著名人絶賛!『スパイの妻<劇場版>』

日本を代表する映画監督・黒沢清が、主演に蒼井優、共演に高橋一生を迎え、6月6日にNHK BS8Kにて放送された同名ドラマを、スクリーンサイズや色調を新たにして映画化する『スパイの妻<劇場版>』が、10月16日より公開される。このほど、各界著名人より本作を絶賛するコメントが寄せられた。

1940年。満州で偶然、恐ろしい国家機密を知ってしまった優作は、正義のため、事の顛末を世に知らしめようとする。聡子は反逆者と疑われる夫を信じ、スパイの妻と罵られようとも、その身が破滅することも厭わず、ただ愛する夫とともに生きることを心に誓う。太平洋戦争開戦間近の日本で、夫婦の運命は時代の荒波に飲まれていく…。

▼著名人 絶賛コメント

■ケイト・ブランシェット(女優/第77回ベネチア国際映画祭審査員長)
『スパイの妻』が銀獅子賞にふさわしいことは明らかでした。

■クリスティアン・ペッツォルト(映画監督)
I love this movie!オペラ的なリズムと画作りで政治的ドラマを描く、このような作品には久しく出会っていなかった。1930〜40年代の世界を現代のスタイルで描き出すなんて!

■ヴェロニカ・フランツ(映画製作者『パラダイス3部作 愛/神/希望』脚本)
黒沢清の大ファン!時代物でありながら現代性を感じさせる素晴らしい作品。

■綾辻行人(ミステリー作家)
この映画を観おえて、おそらく多くの人々が口にするであろうひと言を、僕もやはり発さずにはいられない。お見事です。

■水道橋博士(お笑い芸人、タレント)
あの時代へ観客をトラベルさせる時代劇ミステリーとして、作品の風格、語り口、そして、演技のアンサンブルまで最高峰の日本代表レベル。

■大根仁(映像ディレクター)
黒沢清監督は時々、未来を見破るような映画を作る。『スパイの妻』は黒沢清映画の新機軸にして大傑作、そして新たな予見なのかもしれない。

■こうの史代(漫画家)
雷雲のように不穏な時代設定。薄氷のように張りつめた会話。なのに早春の陽ざしのように軽やかな、稀有な物語でした。

■やくみつる(漫画家)
開戦前夜、夫婦間に芽生えた猜疑心が横糸となり、織り上げが進行する。けれど、太く、確信的に貫かれた縦糸は卑劣な戦争の闇を描出していく!

■今日マチ子(漫画家)
表と裏、策略と正義、真実と嘘、映画と現実…美しく入れ替わっていく。翻弄される恍惚さえ感じるほどに。

■八代亜紀(歌手)
愛と正義を信じ、力強く生きていく二人がとても印象的でした。要所に出てくるサスペンス調の何とも言えない空気感に、誰もが吸い込まれること間違いなし。

■大澤真幸(社会学者)
女の愛と男の愛。両者はともに純粋であるがゆえに噛み合わない。この愛の逆説をかくも見事に描いた映画を私はほかに知らない。

■馬場典子(フリーアナウンサー)
戦時下の物語かと思いきや、いつの時代にも起こり得るラブサスペンスだった。仕事柄、言葉や表情には敏感な方だと思うのですが、この映画には完敗。聡子と優作、二人を取り巻く人々の、嫉妬や駆け引き。愛か、正義か、時代の空気か。人が一番大事にするものは、人によって違う。それにしても、なぜ?フィナーレを迎えてもなお掴み切れない人の心。早く誰かと語り合いたい。

『スパイの妻<劇場版>』
10月16日(金)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
監督・脚本:黒沢清
脚本:濱口竜介 野原位
音楽:長岡亮介
出演:蒼井優 高橋一生 東出昌大 坂東龍汰 恒松祐里 みのすけ 玄理 笹野高史
配給:ビターズ・エンド

【ストーリー】 1940年、神戸で貿易商を営む優作(高橋一生)は、赴いた満州で偶然恐ろしい国家機密を知り、正義のため、事の顛末を世に知らしめようとする。聡子(蒼井優)は反逆者と疑われる夫を信じ、スパイの妻と罵られようとも、その身が破滅することも厭わず、ただ愛する夫とともに生きることを心に誓う。太平洋戦争開戦間近の日本で、夫婦の運命は時代の荒波に飲まれていく…。

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