高杉真宙、加藤諒、渡辺大知がMIYAVIにマジビビリ!『ギャングース』初日舞台挨拶イベント レポート

雑誌「モーニング」で2013年から2017年まで連載された、作画・肥谷圭介、ストーリー共同制作・鈴木大介による青春漫画を、高杉真宙、加藤諒、渡辺大知のトリプル主演で実写映画化した『ギャングース』が11月23日に公開初日を迎え、同日、TOHOシネマズ 日比谷にて舞台挨拶イベントが行われ、高杉真宙、加藤諒、渡辺大知、林遣都、山本舞香、篠田麻里子、MIYAVI、入江悠監督が登壇した。

本作は講談社「モーニング」で連載していた同名の人気漫画を実写化した作品で、今年の1月からの撮影を振り返り、印象に残っているシーンを聞かれたサイケ役の高杉は、「最初のタタキのシーンです。霧も出て雰囲気が良くて、サイケも僕自身もすごくテンションが上がって“生きてる”って感じがした瞬間です」と答えた。続いてタケオ役の渡辺は本作がアクション初挑戦となったが、「綺麗なパンチやキックじゃなくて、しがみついたり必死な、リアルな喧嘩。泥臭いアクションができて良かったです」と振り返った。また、本作でサイケたちと対峙する反グレ系組織のトップ・安達役のMIYAVIとのシーンについてカズキ役の加藤は、「MIYAVIさんは安達そのもの。オーラがすごくて、僕ら3人は演技じゃなくて本当にビビってました。カメラがカットになった瞬間、氷をガリガリ食べていて、まるで恐竜みたい、って話をしていました」とMIYAVI本人を前に語り、会場は爆笑の渦に。そんな安達役のMIYAVIは、「前日にアクションをやると知って驚きました。でも、主人公達3人がまっすぐぶつかってきてくれたので、その心の骨をどう折るか考えながら安達を演じました。タケオが何気に力が強かった」と言うと、渡辺は委縮しながらも「すみません、MIYAVIさんからほとばしる想いがすごくて、気持ちで負けないように鼓舞してぶつかりました」と語り、MIYAVIは「ミュージシャン同士なのでセッションしてた感じ」と楽しそうに語った。

続けて、入江監督の前作『ビジランテ』から二度目の参加となる篠田は、「入江監督は人見知りみたいで、2作目にしてちょっとだけ目を合わせてくれるようになりました。入江監督は、自分の中のブラックな部分を引き出してくれて、人間の裏を見極める力がすごい」と語った。本作で、サイケたちにタタキの情報を渡す情報屋で道具屋の高田役を演じた林は、「サイケたちの面倒を見ながらも裏社会の人間として、馴れ合いから一線引いた得体の知れなさを意識しました。高杉くんの鬼気迫る雰囲気に圧倒されないよう、高田として僕も上に立ちたかったので『殴っていい?』と聞いたら『なんでもきていいですよ』と答えてくれたので、撮影に臨みました」とエピソードを語った。

また、今回キャバ嬢のユキとして出演した山本は「キャバクラに行ったことはもちろんないけど、周りにいた本物のキャバ嬢の方をお手本に演じました。カットされたけど、高いピンヒールで走るシーンがあって本当に辛かった」と幻の未公開シーンを暴露し、会場を沸かせた。漫画作品の実写化ということで、監督の入江は「エンターテインメントだけど、社会の貧困などはリアルに描こうと絶対に決めていて、娯楽だけど生々しく。映画はキャスティングが7割というけど、本作はその一瞬に懸ける集中力がすごい人が本当に多くて。でも、今回ミュージシャンが多かったのはたまたまです」と語った。

最後に高杉は、「この話をいただいたときに、自分がいる世界なのにこの国の社会問題を知らないことが多く、衝撃を受けました。僕らはそれを伝えられる職業だから、それを演じて伝えていきたい。劇場を出るときに見える世界が変わってくれたら嬉しいです」と映画のヒットと共に、未だ知られずにいる社会問題の認知を願い、イベントを締めくくった。

『ギャングース』
11月23日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
監督:入江悠
脚本:入江悠 和田清人
原作:肥谷圭介・鈴木大介「ギャングース」(講談社「モーニング」KC所載)
出演:高杉真宙 加藤諒 渡辺大知(黒猫チェルシー) 林遣都 伊東蒼 山本舞香 芦那すみれ 勝矢 般若 菅原健 斉藤祥太 斉藤慶太 金子ノブアキ 篠田麻里子 MIYAVI
配給:キノフィルムズ

【ストーリー】 親も、金も、学もないサイケ(高杉真宙)・カズキ(加藤諒)・タケオ(渡辺大知)の3人の少年。彼らが生き抜く為につかんだ仕事は、裏稼業や悪徳業種の収益金を狙う「タタキ」稼業。ある日、偶然にも振り込め詐欺のアガリ(収益金)の隠し場所を知った3人。それは最強の犯罪営利組織カンパニーとして台頭する半グレ「六龍天」のものだった。身元がバレないよう慎重にタタキを繰り返すも、あることから3人の身元がバレ、絶体絶命の状況に追い込まれてしまう…。

©2018「ギャングース」FILM PARTNERS ©肥谷圭介・鈴木大介/講談社