安藤政信、矢崎仁司監督に「飼い犬のように駆け寄った(笑)」映画『スティルライフオブメモリーズ』初日舞台挨拶レポート

『三月のライオン』『無伴奏』の矢崎仁司監督がメガホンをとり、安藤政信が主演を務める『スティルライフオブメモリーズ』が7月21日に公開初日を迎え、新宿K’s cinemaで行われた舞台挨拶にキャストの安藤政信、永夏子、松田リマ、有馬美里、劇中写真担当の中村早、矢崎仁司監督が登壇した。

フランスの画家・写真家であるアンリ・マッケローニの写真集より、女性の肉体の豊かな表情と神々しさ、そしてマッケローニと、自らを撮らせ続けた彼の愛人が過ごした2年間に触発され企画された本作。東京のフォトギャラリーで、新進気鋭の若手写真家・春馬(安藤政信)の写真展が開催され、偶然訪れた山梨県立写真美術館のキュレーター・怜(永夏子)は、春馬の写真に心奪われる。翌日、怜は春馬に連絡をとり、ある撮影を依頼する。

20代の頃から矢崎監督の作品が大好きだったという安藤は、「(矢崎監督の)『ストロベリーショートケイクス』に出演してから、ずっとプライベートでも仲良く付き合っていて、そんな監督の映画に出ることが本当に嬉しい」と挨拶。「この作品は、ここにいる2人の女優さんがいなかったら成り立たないぐらい、肉体から何からさらけ出してくれた。ものすごく感謝している」と、女性キュレーターの怜役を演じた永と、春馬の妊娠中の恋人役を演じた松田に感謝の言葉を送った。

MCから12年ぶりの矢崎組について聞かれた安藤は「ちょうど僕が事務所にも入らずフラフラしている時だった。石井隆監督はウィキペディアを見て、僕が南極にいるのを信じ込んでいて…(笑)、僕は日本にいるんだけど…」と、その当時のエピソードで笑わせつつ、「その時に矢崎監督からオファーが来た。2人で待ち合わせをした時に、横断歩道ごしに監督が見えて、青信号になった瞬間、(嬉しくて)飼い犬のように駆け寄った。『南極物語』のタロのように(笑)」と南極ネタで会場を笑わせた。

最後の挨拶で安藤は、「こういう作品が得意ではなければ、来週から『コード・ブルー』という作品もあるので…」と自身の出演作をしっかり宣伝しつつも、「この映画は本当に大切な作品。小さい規模の作品ですが、少しでもお客さんに入ってもらえたら嬉しい」と真剣な表情で観客に語りかけていた。

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『スティルライフオブメモリーズ』
7月21日(土)より、新宿K’s cinemaほか全国公開
監督:矢崎仁司
原作:四方田犬彦「映像要理」(朝日出版社刊)
出演:安藤政信 永夏子 松田リマ 伊藤清美 ヴィヴィアン佐藤 有馬美里 和田光沙 四方田犬彦
配給:「スティルライフオブメモリーズ」製作委員会

【ストーリー】 東京のフォトギャラリーで、新進気鋭の若手写真家・春馬の写真展が開催されている。山梨県立写真美術館のキュレーター・怜は、たまたま入ったギャラリーで春馬の写真に心奪われる。翌日、怜は春馬に連絡をとり、撮影を依頼する。怜が撮ってほしいと切り出したのは…。

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