キュートな子役から急成長!『メイズ・ランナー:最期の迷宮』トーマス・ブロディ=サングスター インタビュー

全世界で大ヒットしたサバイバル・アクション『メイズ・ランナー』シリーズの完結編『メイズ・ランナー:最期の迷宮』が6月15日に公開となる。このほど、ニュート役のトーマス・ブロディ=サングスターが、本シリーズと共に成長し続けた4年間、そしてシリーズ最終章となる本作についてインタビューで語った。

イギリス出身のサングスターは、リチャード・カーティス監督の大ヒット作『ラブ・アクチュアリー』で12歳の時に映画デビュー。リーアム・ニーソンの義理の息子役で、初恋に悩む少年をキュートに演じ注目を浴びた。以来、数々の映画やドラマで活躍してきたサングスターだが、大きな転機となったのは若き俳優たちが出演しメガヒットとなった『メイズ・ランナー』シリーズへの大抜擢だった。

サングスター演じるニュートは、主人公トーマス(ディラン・オブライエン)の右腕となり、クールな参謀として、仲間と共に勇気ある行動で困難に立ち向かっていくキャラクター。突如として巨大迷路“グレード”と呼ばれる広場に送り込まれたトーマスの忠実な親友となる重要な役どころとなっている。本作では、トーマスやニュートたちが、秘密組織「WCKD(ウィケッド)」に囚われた仲間のミンホを救うため、侵入不可能な要塞都市「ラスト・シティ」に逆侵入するという最大のミッションに挑む。

トーマス・ブロディ=サングスター インタビュー

Q:あなたは4年以上前に始まった旅の終わりに来ていますが、このシリーズでは同じキャストと監督と組みました。そういう継続性があったことはどんな意味を持ちましたか?

トーマス:第1作の時、第2作を作るチャンスがあるかどうかさえまだ分かっていなかった時に、僕たちはみんな、ウェス・ボールに監督を続けてほしいと思っていた。というのは、彼は本物のワクワク感と情熱を持った人だからだ。彼にはしっかりしたビジョンがある。それほど作品を大事にしない誰かが監督になるのも簡単だったろう。本を原作にした映画を作り、観客を集め、ある程度の金を稼ぎ、そうやって簡単にすまされたかもしれなかった。ところが、彼の場合は本物の情熱で挑み、スタッフやキャストをずっと引っ張り続け、皆を自分と同じようにやる気にさせた。そうやって映画が作られた。だからこそ、僕たちは第2作でも第3作でも彼に手がけてほしいと思った。そういう継続性を持ててよかったし、全部通して共通するものがあってよかった。これら3本は彼の映画で、それにこれは彼が初めて手掛けた作品だ。これって、ちょっとものすごい話だ。

Q:これらのキャラクターにとっての終わりが見えています。その点はニュートにどんな影響を与えますか?

トーマス:ニュートにとって問題なのは、これらの友達だけだ。彼らは彼の家族だ。こういう出来事が起こる前に、彼にはおそらく家族や友人がいただろうが、彼は記憶を失っている。彼が唯一しがみついていることは、彼が信じ、気にかけているこの人たちだ。『最期の迷宮』では、すべて一周して元の場所に戻ってくると彼は分かっているんだと思う。トーマスは世界をまとめることにもっと集中し、WCKDとのことをどうするか考え出そうとする。ニュートは自分の友達が無事であってほしいと思っているだけだと思う。彼は彼らと一緒にやり遂げるミッションにつき、何らかの方法で、彼らを第1作のグレードで一緒だった時の元の状態に戻そうとしている。夜は眠り、朝になったら起きることができるような場所を見つけるためにね。

Q:今回一つだけ違っていることは、グレーダーたちが今や何をしなければならないかを知っていることです。

トーマス:そうなんだ。僕たちは初めて、この世界を本当に理解する。他の2本では、僕たちは「誰がここにいるかわからない。この世界は何なのか、誰が良い人で誰が悪い人かわからない」だった。本作では、僕たちは誰が良い人で、誰が悪い人か、かなり確信している。僕たちがいる世界がどのように機能し、作用しているか、僕たちはその中でどのように活動し、役立てるか。そのため、僕たちは本作ではずっと大人になっている気がして、これはなかなかいい。この4年間を過ごし、こういう役で続投し、キャストと組めたことは、すばらしいことだ。僕たちは本当にお互いのことが好きなんだ。ここまでくると、誰もがキャラクターをよくわかっているし、キャラクター同士の関係も分かっているから、とてもやりやすくもある。友達と一緒に仕事をしているようなものだからね。ウェスはこのすばらしい舞台より以上にこのとんでもない映画を描いてみせる。これは楽しいアドベンチャー・アクション映画で、その上、情け深い心があり、すばらしいキャラクターも登場する。

Q:終わりに到達した今、この経験をどう考えますか?

トーマス:僕たちはみんな、作品が素敵な終わり方をしたと思っていると思う。僕たちはできる限りの最高の仕事をやった。第1作以降、みんな、かなり成長した。僕たちは一緒にいろいろと成長する経験をしたから、それにさよならを言うのはほろ苦い瞬間だ。人はいつでも自分の役にはつぎ込むものだ。プロジェクトの終わりには…でもこのシリーズはかなり長く続いた。そういう役に別れを告げるというのは、その役につぎ込んだ自分自身に対してもちょっと別れを告げるようなものだ。本当に気の合う人たちと一緒で、しかも役としてカメラの前で長い時間を過ごし、役としても仲間だった場合、別れを告げる対象はたくさんある。僕たちは友達のままだが、もはや存在しないような関係もある。そういうものへ別れを告げるのは寂しいが、同時に、どんな事でも終わりが来る。それにこれは良い終わり方だと思う。最後の欄にレ点をつけるというのは良いものだ。

『メイズ・ランナー:最期の迷宮』
6月15日(金)より全国ロードショー
監督:ウェス・ボール
原作:ジェイムズ・ダシュナー(角川文庫)
出演:ディラン・オブライエン カヤ・スコデラリオ トーマス・ブロディ=サングスター キー・ホン・リー パトリシア・クラークソン ローサ・サラザール
配給:20世紀FOX映画

【ストーリー】 巨大迷路“グレード”を3年がかりで攻略し、脱出したトーマスたちは、灼熱の砂漠で凶暴化した伝染病感染者“クランク”と闘いながら決死のサバイバルを経験。自分たちが人類を滅ぼす伝染病対策のための人体実験サンプルである事実を知る。サンプルを求める秘密組織「WCKD(ウィケッド)」によって、仲間のミンホが捕らわれてしまうのだった。ミンホを奪還するために、トーマスと仲間たちは伝説のメイズに逆侵入することを決意するのだが…。

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