チェ・スヨン&ボイメン田中俊介、吉本ばななの作品の映画化に感無量!『デッドエンドの思い出』完成披露上映会舞台挨拶 レポート

国内はもちろん、翻訳された数多くの小説が海外でも高い人気を誇る作家・吉本ばななが、自身の最高傑作と語る小説を、主演に少女時代のチェ・スヨン、共演にBOYS AND MENの田中俊介を迎えて映画化した『デッドエンドの思い出』が、2019年2月16日に公開される。このほど、12月13日にユナイテッド・シネマ豊洲にて完成披露試写会舞台挨拶が行われ、キャストのチェ・スヨン、田中俊介、チェ・ヒョンヨン監督、原作者の吉本ばななが登壇した。

本作の公開に先立ち、来日したスヨン。失恋し、新たな出会いに支えられて前へ進もうとする主人公・ユミを演じ、「最初は全ては理解できなかったんですけれども、撮影をしていくうちに監督といろいろなことを話し合いながら、ユミと共に私も成長した気がしました」と撮影を振り返った。

ユミを見守る古民家カフェのオーナー・西山を演じた田中は、「過去作では、その役と向き合って、誰ともしゃべらず現場にいるというのが作品への向き合い方だったんですけど、今回は初めて、“とにかく皆さんとコミュニケーションをとろう。キャストやスタッフの皆さんといっぱい会話をして、その空間で生まれた温かい空気を西山に乗せてお芝居をすれば、スクリーンから温かさが放たれるんじゃないか”という思いで演じました」とこれまでの役作りの違いを語った。

本作が長編デビューとなり、学生時代は日本文学と映画学を先行していたヒョンヨン監督は、「中学生の時から(吉本)先生の作品を読んできて、自分も成長したなと思ったんです。そんな共感を皆さんに届けられるように、映画化をやってみようと勇気を出しました」と本作への想いを伝えた。

原作者の吉本は、「初めは、日韓合作でスヨンちゃんが出るなんて実現しないと思って(笑)」と驚いたと明かしつつ、主演のスヨンを「原作のユミは、“世の中にはこんな怖いことがあるのかも”ということに急に触れちゃうんですね。その感じがすごくよく出ていて、説得力がありました」と絶賛。田中については、「優しくありたい、だけど自分の中に暗いところがあるという、陰陽を良く出してくれたと思います」という言葉を贈った。

吉本からの感想を聞き、スヨンは「本当に嬉しいです。韓国でも吉本ばなな先生の作品は、私の年代も上の世代も大好きです。子供の時から憧れていて、私も実現できないなと思うくらい、大事な貴重な機会でした」と笑顔を見せた。田中は「嬉しくて今すぐにでも握手したいんですけど、恐れ多くて目も合わせられません!(笑)」とコメント。すると、吉本が田中の肩を抱き寄せ、「ありがとうございます!!」と田中は腕を上げて喜んでいた。

また、名古屋を舞台にストーリーが展開する本作の撮影現場について、スヨンは「桜が咲いていて、お花見を楽しめる機会はなかったんですけど、撮影をしながらゆっくり楽しめることができて、すごく印象に残っています」とコメント。名古屋を含め東海地方を中心に活動するBOYS AND MENのメンバーでもある田中は、「(名古屋の)その光景は当たり前のように見て育ってきたんですけど、改めてスクリーンを通してみると、素晴らしい景色が広がっている」と述べ、「この映画がきっかけで名古屋に行ってみたいなと思ってくださる人が一人でもいれば嬉しいな」と本作をアピールしていた。

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『デッドエンドの思い出』
2019年2月16日(土)新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
2019年2月2日(土)シネマスコーレにて、名古屋先行公開
監督:チェ・ヒョンヨン
原作:よしもとばなな「デッドエンドの思い出」(文春文庫刊)
出演:チェ・スヨン(少女時代) 田中俊介(BOYS AND MEN)
配給:アーク・フィルムズ

【ストーリー】 30歳を目前にしたごく普通の日々を送っていた韓国人女性・ユミ(チェ・スヨン)。ひとつだけ気にかかっている事があるとすれば、仕事で名古屋へ行ってしまった婚約者テギュとの未来だった。そんなユミはふと思い立ち、テギュに会いに名古屋へと向かう。久々の再会を待ちわびていたユミが、テギュのアパートで見たのは、見知らぬ女性の姿だった。突然知らされたテギュの裏切りに絶望し、あてもなく街をさまようユミ。そんな彼女がたどり着いたのは、エンドポイントという名のゲストハウスを兼ねた古民家カフェだった。エンドポイントのオーナー・西山(田中俊介)は不思議な存在感でユミに寄り添い、カフェに集うちょっぴりおせっかいな常連客たちも傷ついたユミの心をゆっくりと癒していく。そして西山の心の傷に触れた時、ユミの中で確実に何かが変わり始めた…。

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