草刈正雄、ラジオ体操シーンの撮影は「思いっきり楽しめました!」『体操しようよ』完成披露舞台挨拶 レポート

南極ロケに挑んだ超大作『復活の日』、ゴージャスなレーサーを演じた『汚れた英雄』から30数年、NHK大河ドラマ「真田丸」での“男前だけどお茶目”キャラで人気が再燃した草刈正雄が、7年ぶりに映画主演を果たす『体操しようよ』が11月9日より全国ロードショーとなる。このほど、9月27日に有楽町朝日ホールにて完成披露舞台挨拶が行われ、キャストの草刈正雄、木村文乃、きたろう、渡辺大知(黒猫チェルシー)、和久井映見、菊地健雄監督が登壇した。

はじめに、定年退職しラジオ体操に挑むシングルファーザー、佐野道太郎役を演じた草刈が「素晴らしいキャストとスタッフに囲まれて、思いっきり楽しめました!」と笑顔で挨拶し、木村は「もう一度青春ができる映画」と本作をアピールした。主演の草刈については、きたろうは「外国映画を観ているんじゃないかなという気になります」、渡辺は「佇まいが素敵な方。映画を観て、草刈さんの背中で泣きました。直視できないぐらいのかっこよさ」、和久井も「素敵な外国の映画かなと思いました(笑)」とそれぞれが絶賛していた。

ラジオ体操を覚えたことは「地獄のような日々でした(笑)」とコメントし、会場を沸かせた草刈。菊地監督によると「誰よりも一番初めに練習を始めていた」ようで、草刈は「映画(の撮影)が始まる前にみんなで練習を何度かして、監督たちもスタッフまで一緒にやってくれて楽しかったですね。よくやりました(笑)」とキャストとスタッフをねぎらった。体操の指導者を演じた和久井が「左右を逆に覚えなければならないのが難しかった」と撮影時の感想を述べると、体操会会長役のきたろうも「意外と簡単じゃないんですよ!」と客席に訴え、笑いを誘っていた。

外でのラジオ体操シーンの撮影は天候に左右されたようで、木村は「台風が多くて撮影が大変だったんですけど、『どうしてもラジオ体操シーンは晴天で撮りたい』と監督が熱望していて。うまくいかなくて、監督がどんどん小さくなっていった」と明かし、「最終的に風まで吹き始めて、逆にみんなが一致団結して、台風を吹き飛ばす勢いで頑張りました」と菊地監督の熱意にほだされたという。渡辺も「撮影日は決まっていたんですけど、『どうしても次の日まで粘りたい』と監督が言ったから、みんなで『やろう!』と。(晴天になるまで、)その間はずっと、あずまやみたいな所で各々の時間を過ごしていました(笑)」と撮影時の裏話を明かしていた。

イベントの終盤には、キャストと監督全員でラジオ体操を披露。最後に、草刈が「今日からまたラジオ体操を個人的に始めようと思います(笑)。皆さんも映画を観た後は必ずそう思いますので!」と力を込めて客席に呼びかけ、イベントは終了した。

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『体操しようよ』
11月9日(金)全国ロードショー
監督:菊地健雄
脚本:和田清人 春藤忠温
出演:草刈正雄 木村文乃 きたろう 渡辺大知(黒猫チェルシー) 徳井優 諏訪太朗 川瀬陽太 山田真歩 片桐はいり 大島蓉子 稲川実代子 木村八重子 加藤満 菅野久夫 平澤宏々路 余貴美子 小松政夫 平泉成 和久井映見
配給:東急レクリエーション

【ストーリー】 38年間無遅刻無欠勤、真面目だけが取り柄の会社員・佐野道太郎(草刈正雄)。18年前に妻を亡くし、しっかり者の娘・弓子(木村文乃)と2人暮らし。定年退職後「これからは自由に生きるぞ!」と意気込むものの、実際には何をしていいのか途方にくれ、しかも一人娘の弓子から「佐野家の新しい主夫は、お父さんです!」と宣言され家事担当に。ある日地元のラジオ体操会に参加したことで人生の風向きがかわっていく。体操会のマドンナのぞみ(和久井映見)に胸ときめかせ、彼女からの紹介でラジオ体操会会長の神田(きたろう)が営む便利屋の仕事を得て、年下の同僚で天文マニアの馬場薫(渡辺大知)と、地域の人々の様々な依頼を不器用ながらも取り組むことに。何事にも一生懸命だけど不器用な道太郎が、周囲から叱咤激励されながら人生を謳歌していく。

©2018『体操しようよ』製作委員会