上川隆也、20代から60代を演じ、鑑賞後は「“風”を感じた」「連続ドラマW 真犯人」完成披露試写会&舞台挨拶 レポート

江戸川乱歩賞受賞作家・翔田寛の同名小説を、主演に上川隆也を迎えてドラマ化した「連続ドラマW 真犯人」がWOWOWにて9月23日より放送される。このほど、8月31日に東京国際フォーラムにて完成披露試写会と舞台挨拶が行われ、キャストの上川隆也、小泉孝太郎、内田有紀が登壇した。

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本作は、昭和49年と平成20年に起きた2つの殺人事件が交差して、未解決のままだった幼児誘拐事件の真相に迫る捜査ミステリー。全5話の脚本を読んだ感想について、上川は「5巻、一気でした。手を止めることができなかったです。それぐらい読むだけでもおもしろい物語で、惹き込まれたことを強く覚えています」と語った。

小泉は、脚本について「上川さんと気持ちは全く同じ。正直、一気ではなかったんですけど(笑)」と述べつつ、「“この扉を開けたらきっとこうなる”と読んでいる段階でゾクゾクしてきたので、一呼吸おこうと。見たいんだけど核心に触れてしまう、でも触れずにおこうという、初めての感覚でした」と説明。それを受け、上川は「僕、堪え性がないんですよ(笑)」と笑って答えていた。上川同様、脚本は「一気に読んだ」という内田は、「男性だったら捜査一課に入りたいと思うぐらい、刑事の話が熱い」と本作をアピールした。

本作で上川は、昭和から平成の時代をまたぎ“真犯人”を追求する主人公・重藤成一郎の34年間を演じる。20代、40代、60代を演じたことについて、上川は「重藤は、その事件に2回負けている男。もう一度(事件に)取り組んで、それでも敵わなかった壁を目の当たりにしている男がどのように変遷していくのを考えるのは、演者としてはとても楽しい作業だった」と撮影を振り返った。

WOWOWの「連続ドラマW 沈まぬ太陽」に出演した上川と小泉は、本作で再共演となった。小泉は、「嬉しかったのは、撮影の合間に車でのシーンで、上川さんと携帯(の連絡先)を交換しようということになって。一緒に隣にいるのにメールのやり取りをしていたというのは思い出深かった(笑)」と撮影エピソードを披露。上川は「“今後もよろしくお願いします”という、紋切り型の内容でした(笑)」と明かしていた。

最後に上川より、「一足先に全5話を拝見して、最終シーンに辿り着いた時、僕は画面を見ているのにも関わらず“風”を感じました。その風はとても心地いいものだったように思います。皆様にもご覧いただいて、何かを感じていただけたら」と挨拶があり、舞台挨拶は終了した。

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「連続ドラマW 真犯人」
WOWOWプライムにて9月23日(日)夜10時放送スタート(全5話) ※第1話無料放送
監督:村上正典
原作:翔田寛「真犯人」(小学館刊)
脚本:池田奈津子
音楽:やまだ豊
出演:上川隆也 小泉孝太郎 内田有紀 甲本雅裕 田中要次 浜田学 森岡龍 清水伸 長野里美 モロ師岡 近藤芳正 尾美としのり 北見敏之 でんでん 高嶋政伸

【ストーリー】 平成20年、静岡県の国道高架下で東京の中古車販売店経営者・須藤勲の殺人事件が発生。須藤の身辺を調べる静岡県警富士裾野署の刑事・日下悟は、須藤が昭和49年に離婚した妻との間にできた当時静岡在住の幼い息子・尾畑守を誘拐事件で亡くしていることを知る。この誘拐事件は時効成立の1年前となる昭和63年に、静岡県警・本部長の榛康秀の指示により特別捜査班を編成。ノンキャリアながら警視にまで昇進した重藤成一郎(上川隆也)が管理官となり、有能な刑事6人を率いて再捜査が行われていた。それから20年後に東京在住の須藤が静岡で殺されたことを不可解に感じる日下は、昭和の幼児誘拐殺人事件を掘り下げることが須藤殺害の解明につながると直感し、警察から離れて久しい重藤を訪ねて事件解決の手がかりを探る。さらに、日下は尾畑守の遺族である母親の尾畑小枝子や姉の尾畑理恵にも接触、次第に真犯人へと近づいていく。