革命的な発明により“パンドラの箱”を開いた人々の運命を描く社会派ドラマシリーズの最新作「連続ドラマW パンドラIV AI戦争」が、11月11日よりWOWOWにて放送されることが決定し、併せて、主演の向井理ら本作のキャスト陣が発表された。
「連続ドラマW」の1作目としてスタートした三上博史主演の「パンドラ」(2008)では“がんの特効薬”をテーマに、その後、佐藤浩市主演の「パンドラII 飢餓列島」(2010)では“遺伝子組み換え食品”、江口洋介主演の「パンドラIII 革命前夜」(2011)では“自殺防止治療法”、堺雅人主演のドラマWスペシャル「パンドラ~永遠の命~」(2014)では“クローン人間”と、挑戦的なテーマを描いてきた。
今回のテーマは“AI”。人工知能はいまや、将棋や囲碁でプロ棋士を負かし、ビジネスの世界でもAIロボットが導入されるなど多くの分野で注目を集めているが、人間の仕事を奪うなど数々の問題を秘めている。本作では、「パンドラ」シリーズを生み出してきた脚本家・井上由美子が、人工知能という“パンドラの箱”が社会に何をもたらすのかをリアルに描き出す。
出演には、医学界を根底から覆す画期的な医療用AIを開発する主人公・鈴木哲郎役に向井理。このほか、AI診断を導入したIT企業・ノックスグループ代表の蒲生俊平役に渡部篤郎、医師会会長の有薗直子役に黒木瞳、看護師の橋詰奈美役に美村里江、弁護士の東浩一郎役に三浦貴大、「パンドラ」シリーズI~IIIに登場する毎朝新聞の記者・太刀川春夫役を再び山本耕史が演じ、メディノックス医療センターの優秀な心臓外科医・上野智津夫役の原田泰造ら豪華キャストが集結した。
■向井理(鈴木哲郎役) コメント
Q:脚本を読んで
AIは今、身近になってきている題材だと思います。僕自身、台本を読んでAIと共存していくことを考えないといけないと思いました。リアリティのある、未来を予測しているような話だと感じています。今回のシリーズではAIについてのメリットとデメリットが描かれていて、それは僕たちがAIとどう向き合っていくべきかの問いかけでもあります。光と影が混在する全く新しいドラマになると確信しています。
Q:視聴者へメッセージ
鈴木哲郎役を演じさせていただくにあたり、ただ信念を持った情熱的な人ということだけではなく、何か“危うさ”みたいなものを表現して、AIについて問題意識を抱いていただけるような作品にできればと思います。「パンドラ」シリーズは10年の歴史があります。チャレンジングな題材に、役者として尊敬する素晴らしいキャストの方々が集まりました。このドラマを通してAIや未来の事を考えたり、答えを探す手助けになれば嬉しいです。
■井上由美子(脚本) コメント
どんな時代にもパンドラの箱は存在します。不用意に蓋を開いたばかりに、引き返せない事態に陥った―そんな苦い経験を人類は繰り返してきました。でも、蓋を開かなければ手に入らなかった未来もあります。連続ドラマW『パンドラ』は、数歩先の「今」をテーマにシリーズを重ねてきました。シーズンIVのパンドラの箱は、我々の生活を画期的に変える可能性があるAIです。人智を越えるAIを開発した孤高の医師に向井理さん、全ての欲望を肯定して生きるIT長者に渡部篤郎さん―お二人を中心に刺激的な演技者の皆さんが物語を紡いでくれます。今回のパンドラの箱から飛び出すのは「災厄」か「絶望」か?それとも「希望」か?新たな答えをスタッフ・キャスト一同でお届けしたいと思います。
「連続ドラマW パンドラIV AI戦争」
11月11日(日)よりWOWOWプライムにて放送スタート
毎週日曜よる10時から放送(全6話) ※第1話無料放送
監督:河毛俊作 村上正典
脚本:井上由美子
音楽:佐藤直紀
出演:向井理 黒木瞳 美村里江 三浦貴大 山本耕史 原田泰造 渡部篤郎
【ストーリー】 IT企業が経営するメディノックス医療センターでは、医学者の鈴木哲郎(向井理)が開発したAIによる患者の診断が行なわれていた。人間の医師が行うよりも短時間で正確に、しかも無料で行うAI診断は世間で評判を呼ぶ。AI診断を導入したIT企業代表の蒲生俊平(渡部篤郎)は、海外に後れを取らないためにも医療のAI化を進めていくべきだと主張。しかし、医師会会長の有薗直子(黒木瞳)は「時期尚早」と難色を示し、さらに優秀な外科医の上野智津夫(原田泰造)もAIに診断された患者の手術に当たることを不快に思っていた。そんな中、AI診断に基づいて上野が手術した患者が、術後に容体が急変して亡くなってしまう。上野はAIが余計な診断をしたせいだと言い放ち、鈴木は上野の判断が間違っていたせいだと反論する。一方、記者の太刀川春夫(山本耕史)は、AIで診断した患者が死亡したという情報をつかみ、独自の調査を始めていた。