大好きな『スター・トレック』に関して並外れた知識を持つ、自閉症を抱える少女ウェンディとその家族たちの姿を描く、ダコタ・ファニング主演最新作『500ページの夢の束』が9月7日より公開される。その公開を記念して、『スター・トレック』を本作の主人公ウェンディと同じように愛するファンのためのトリビアトーク付き試写会が開催され、映像研究家・編集者の岸川靖(「スター・トレック オフィシャルガイド」「スター・トレック ビギンズ」著者)と、『スター・トレック』シリーズで声優を務める沢海陽子が登壇した。
映画上映直後の興奮冷めやらぬなか登壇したMCの沢海陽子が観客に作品の感想を聞くと、場内からは温かい拍手が起こった。しかし、「(劇中のクイズシーンで)主人公ウェンディが挑んだ『スター・トレック』トリビアクイズの答えが分かった方?」との問いへの答えは皆無。ウェンディの『スター・トレック』知識が並大抵ではないことが分かったところで、ゲストの岸川靖が登場。本作の感想を聞くと「そもそもこの映画が日本で公開されるとは思っていなかった。海外ドラマや映画でも『スター・トレック』ファンが登場することは多いが、だいたいがヤバイキャラクターで、笑いの対象になることが多いが、本作はまじめにファンを扱ってくれているのが良かった」と『スター・トレック』ファンならではの感想が飛び出した。
その後、『500ページの夢の束』のトリビアクイズ大会を開催。全10問を正解した方には豪華グッズが当たるとあり、会場の盛り上がりもヒートアップした。各質問ごとに岸川による解説が付き、場内からは「え~!」「なるほど」と感嘆の声が。1問、2問と順調に進めていくが、クイズの中には登壇した岸川ですら『500ページの夢の束』本編を1度観ただけではとても分からないような難問まであった。8問もの正解を出す強者も登場するも、残念ながら全問正解者は現れず。「全問正解者がいたら、僕の仕事の後継者に任命したい」と岸川に言わしめるほどの難問続きのクイズ大会となった。
「僕は『スター・トレック』が好きなので、本番中に一番愉快だったのは『スター・トレック』と『スター・ウォーズ』を間違えたトニ・コレット演じるソーシャルワーカーを、息子がツッコむシーン。『スター・トレック』好きな人が本作を観ると、きっと好意的に見てくれるが、そうでない人がこの映画を観たときに、どれだけ楽しめるのか期待している。『スター・トレック』ファンはダメだよねと言われないよう、今後も『スター・トレック』にまつわる作品が日本で公開されるよう貢献したい」と改めて『スター・トレック』への想いを語った岸川。最後には『スター・トレック』に登場するバルカン星人の挨拶<長寿と繁栄を>のポーズでフォトセッションを行った。
『500ページの夢の束』
9月7日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー
監督:ベン・リューイン
製作:ダニエル・ダビッキ ララ・アラメディン
出演:ダコタ・ファニング トニ・コレット アリス・イヴ
配給:キノフィルムズ
【ストーリー】 『スター・トレック』が大好きで、その知識では誰にも負けないウェンディの趣味は、自分なりの『スター・トレック』の脚本を書くこと。自閉症を抱える彼女は、ワケあって唯一の肉親である姉と離れて暮らしている。ある日、『スター・トレック』脚本コンテストが開催されることを知った彼女は、渾身の作を書き上げるが、もう郵送では締切に間に合わないと気付き、愛犬ピートと一緒にハリウッドまで数百キロの旅に出ることを決意する。500ページの脚本と、胸に秘めた“ある願い”を携えて―。
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