『ウォーターボーイズ』、『スウィングガールズ』で瑞々しい青春を、また『ハッピーフライト』では航空会社で働く人々をコミカルに描き、大ヒットを記録した矢口史靖監督の最新作『ダンスウィズミー』が、2019年に公開される。監督にとって初挑戦となる“ミュージカル”は、三吉彩花を主演に7月下旬にクランクインする。
▲三吉がダンスの練習に励むメイキング写真
これまでどちらかというとミュージカルに抵抗感があったという矢口監督だが、『ラ・ラ・ランド』を見て触発され、自身で作ってみたいという気持ちになったという。洋画では近年、『ラ・ラ・ランド』や『グレイテスト・ショーマン』など大ヒットを記録するミュージカル映画がたびたび公開されているが、矢口監督自ら脚本を手がけた本作は、毎年500本以上も公開される邦画の中でも珍しいミュージカルコメディとなる。
矢口監督は「映画が面白くなること」を第一に考え、作品ごとにその作品にベストな人材を探すため、有名無名にこだわらず基本的にオーディションで主演俳優を決めるスタイルを取っている。『ウォーターボーイズ』では妻夫木聡、『スウィングガールズ』では上野樹里、『ハッピーフライト』では綾瀬はるかがそれぞれオーディションを勝ち抜き主役の座を獲得。その後の活躍は言うまでもなく、矢口作品は“若手俳優の登竜門”とも言われている。
そんな中、主役に抜擢されたのは、Seventeen誌のトップモデルとして絶大な人気を誇り、“女子高生のカリスマ”とも呼ばれた三吉彩花。昨年惜しまれながら同誌を卒業し、「25ans」や「ELLE Japon」誌でモデルを務めるほか、女優として数々のテレビドラマ、映画へ出演。またTVCMへもひっぱりだこの若手注目株だ。特技のダンスを生かし、歌って踊れる約500人の応募者の中からオーディションを勝ち抜き、主役の座を獲得した。シンクロナイズドスイミングやジャズバンドなど、役者自身に厳しい特訓を課すスタイルを取る矢口監督。今作でも同様、ミュージカルシーンのすべての歌とダンスを吹き替えなしで挑戦する。クランクインを迎えるまで本格的なダンスと歌のレッスンを行い、本番に挑む。
■矢口史靖監督 コメント
Q:ミュージカルに抵抗感があったということですが、どうしてミュージカル作品を作ろうと思われたのでしょうか?
監督:普通に生活している人が突然歌い出すのって、とても変なことですよね? それが理由でミュージカル映画を見ない人がいるのもとてもよく分かります。誰もが共通して思っている「なぜ急に歌う!? 踊る!?」という疑問に答える映画を作りたかったんです。
Q:三吉さんを主演に選んだ決め手は?
監督:歌ってよし、踊ってよし、演技もできる。そして主人公のキャラクターにピタリとはまる女優。そんな人を探して果てしないオーディションを繰り返しました。「もしかしたら日本にはいないんじゃないか」と諦めかけた時、三吉さんに会えた。宝物を発見したような感覚でした。
Q:どういう作品にしたいですか?
監督:ミュージカルが好きな人はもちろんですが、苦手な人にこそ観てもらいたい映画です。観終わって映画館を出る時、リズムに体が揺れ、自然と鼻歌を歌ってしまう。そんなスーパー・エンタテインメント作品にしたいと思っています。
■三吉彩花 コメント
矢口監督の作品に参加させていただけると決まった時は正直信じられない気持ちでした。オーディションで出し切った自分の力に自信が無かったので、私を選んでいただいたと聞いてすごく不思議な気持ちでした。脚本を読ませていただき、歌って踊りながら進んでいくストーリーを頭の中で想像しながら読むのがとても楽しかったです。静香の性格や仕草がどこか自分自身に似ているところもあり、物語にどんどん引き込まれました。今はこの作品に向けて毎日沢山の準備をしています。色々な不安はありますが、まずは自分が楽しむ!そして周りを巻き込む!というのを心掛けてスタッフの皆様、キャストの皆様と最高にハッピーな作品になるように頑張っていきますので楽しみにしていただけたら嬉しいです。
『ダンスウィズミー』
2019年、全国ロードショー
監督・脚本:矢口史靖
出演:三吉彩花
製作プロダクション:アルタミラピクチャーズ
配給:ワーナー・ブラザース映画
【ストーリー】 一流商社で働く鈴木静香は、ある日催眠術師に「曲が流れると、歌わずに、踊らずにいられない」という“ミュージカルスターの催眠術”を掛けられてしまったからさあ大変!その翌日から、静香は携帯の着信音、電車のホーム音、テレビから流れてくる音、街中で流れるどんな音楽でも歌って踊ってしまう体になってしまった!術を解いてもらうため、催眠術師のもとへ向かう。しかしそこはもぬけの殻だったー。果たして静香は元の体に戻れるのか?2019年、日本発のハッピーミュージカルコメディが誕生する!