池田エライザ&羽賀翔一、「漫画 君たちはどう生きるか」との共通点とは?『ルームロンダリング』トークイベント レポート

映画企画コンテスト「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2015」で全474企画の中から準グランプリを受賞した企画を池田エライザ主演で映画化した『ルームロンダリング』が7月7日より全国ロードショーとなる。このほど、7月3日にヴィレッジバンガード渋谷本店にてトークイベントが開催され、主演の池田エライザと、「漫画 君たちはどう生きるか」を手掛けた漫画家の羽賀翔一が登壇した。

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池田が羽賀のファンということで、すでに対談経験がある二人。最初に池田は、「今日は外が暑い中、早くから並んでくださった方もいらっしゃったと思います。ありがとうございます」と挨拶し、「羽賀さんといろいろとお話できたら」と笑顔で述べた。本作を鑑賞したという羽賀は、「全編通して心地よく観られました。大どんでん返しやすごいCGといった派手さはないけど、丁寧に一つずつシーンが作られていて、それが繋がった時が心地よく、すがすがしい気持ちになりました」と感想を伝えた。

本作では、池田演じる主人公・御子とオダギリジョー演じる叔父・悟郎の関係が描かれるが、「漫画 君たちはどう生きるか」も主人公・コペルくんと血縁のおじさんの物語。二つの作品の共通点について、羽賀は「上から目線で“ああしなさい!”ではなくて、ちょっと引いた所から“こっちだよ”と背中を押してくれるようなアドバイスを送るというコペルくんとおじさんの関係が、『ルームロンダリング』での御子と悟郎に近い。悟郎の優しさがじわじわと伝わってくる感じも共通している」と述べ、池田も賛同していた。続けて、「『君たちはどう生きるか』はプレゼントするために買いに来たと言ってくれる人も多くて、『ルームロンダリング』も誰かと一緒に観に行きたくなる映画」と、自分以外の誰かと共有したくなる作品という点で共通していると答えた。

本作の完成披露試写会では親子で鑑賞したという人も多かったようで、池田は本作について、「いくつになっても自分の中で忘れがちなことを思い出させる作品。性別や年齢で、見え方や感じ方が違うんじゃないかな」と様々な解釈ができるとコメント。さらに池田は、本作を「反面教師」と表現し、「御子ちゃんを応援しているうちに、自分もこういうところがあるなぁと思ったり。後悔しているお化けたちを見て、自分もここはこうしなきゃと考えてもらえたら」と作品をアピールした。

イベントの終盤では、感情の違いを眉毛で描き分けるという羽賀が、池田が演じた御子は眉毛が隠れるキャラクターであることを指摘。池田も自身の演技について、「より日本的であろうという時は(前髪を)ぱっつんにして眉毛を隠して、より開放的な女性の役は眉毛を見えるようにして使い分けています」と明かしていた。

『ルームロンダリング』
7月7日(土)より新宿武蔵野館、渋谷HUMAXシネマ、シネ・リーブル池袋他全国ロードショー
監督:片桐健滋
脚本:片桐健滋 梅本竜矢
出演:池田エライザ 渋川清彦 伊藤健太郎 光宗薫 オダギリジョー
配給:ファントム・フィルム

【ストーリー】 5歳で父親と死別し、その翌年には母親が失踪してしまった八雲御子(池田エライザ)。その後は祖母に引き取られたが、18歳になると祖母も亡くなり天涯孤独に。度重なる不幸で自分の殻に閉じこもってしまった御子のところへ、母親の弟である雷土悟郎(オダギリジョー)が現れ、住む場所とアルバイトを用意してくれることに。しかし、そのアルバイトとは、ワケあり物件に自分が住むことによって“物件を浄化する”というルームロンダリングだった。ルームロンダリングを始めて以来、幽霊が見えるようになった御子。幽霊と奇妙な共同生活を送る中、御子は彼らのお悩み解決に奔走させられ…!?

©2018「ルームロンダリング」製作委員会