ゴッホの複製画の制作に人生を捧げる男を追ったドキュメンタリー『世界で一番ゴッホを描いた男』10月公開決定

ゴッホをはじめとする有名画家のレプリカ制作が産業として確立している、中国・深圳市近郊にある「大芬(ダーフェン)油画村」で生きる画家が、“本物のゴッホの絵を見る”という夢を叶えるためアムステルダムを訪れるまでを描いたドキュメンタリー『世界で一番ゴッホを描いた男』が、10月20日より公開されることが決定した。

「油画村」は、1989年に香港の画商が20人の画工を連れてきたことが始まりで、有名画家の複製画制作が産業として確立。この街では世界市場の6割の複製油絵が制作されていると言われており、現在の画工の数は1万を超え、毎年、数百万点の油絵が世界中へ売られていき、その総額は2015年で6500万ドルを超えている。

物語の主人公である画家の趙小勇(チャオ・シャオヨン)は、多い時には毎月600~700枚のゴッホの複製画を全世界へ輸出している。湖南省出身で1996年に出稼ぎで大芬にやって来たシャオヨンは、そこで初めてゴッホの絵画と出会い、これまで独学でゴッホの複製画10万点以上を家族と共に描いてきた。

本作は、2016年のアムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭でワールド・プレミアされた後、数多くの映画祭で上映された。監督のユイ・ハイボーとキキ・ティンチー・ユイは父娘であり、父は著名な写真家、娘は自身の制作会社で監督・プロデューサーを務めるだけでなく、上海の学校で教鞭も執っている。

『世界で一番ゴッホを描いた男』
10月20日(土)より、新宿シネマカリテ/伏見ミリオン座ほか、全国順次ロードショー
監督:ユイ・ハイボー キキ・ティンチー・ユイ
配給:アーク・フィルムズ スターキャット

【作品概要】 複製画制作で世界の半分以上のシェアを誇る油絵の街、中国・大芬(ダーフェン)。出稼ぎでこの街にやって来た趙小勇(チャオ・シャオヨン)は独学で油絵を学び、20年もの間ゴッホの複製画を描き続けている。絵を描くのも食事も寝るのも工房の中。いつしか趙小勇はゴッホ美術館へ行くという夢ができた。本物のゴッホの絵画からゴッホの心に触れて何か気づきを得たい、今後の人生の目標を明確にしたいという思いと共に。どうしても本物のゴッホの絵画を見たいという想いは日増しに募り、ついに夢を叶えるためにアムステルダムを訪れるのだが…。

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