『マグノリア』、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』のポール・トーマス・アンダーソン監督が、名優ダニエル・デイ=ルイスと2度目のタッグを組んだ映画『ファントム・スレッド』が5月26日に公開となる。それに先立ち、5月21日に市ヶ谷・日本シネアーツ試写室にてトークイベント付き試写会が行われ、女優の橋本マナミが登壇した。
第90回アカデミー賞で衣装デザイン賞を受賞し、主要賞を含む6部門にノミネートされた本作。トークイベントでは、サプライズゲストとして、清楚な色合いでありながらもセクシーなドレスで登場した橋本マナミに場内からはざわめきが。本作の感想を聞かれて「衣装も画面も美しいのに、思わぬ展開に衝撃!でした。最後のアルマの行動には“わたしだったらここまでするかな…!?”と考え込んじゃいましたね」と衝撃を受けたという。特に橋本が印象的だったのは、ダニエル・デイ=ルイス演じる天才デザイナー、レイノルズの手つき。「思わず私が触れられているかのような手つきで、測っているだけなのにまるでラブシーンのような…。異性で一番セクシーだと感じるのは手なので、じっくりと見ちゃいました」と、デイ=ルイスの美しい所作に自分のフェティシズムが刺激されたと語った。
どんな衣装をデザイナーに着せてほしいかという問いに、橋本は「過去にビニールの衣装を着たことがあって。大事なところは隠さなきゃと思って、折り目をつけたら、隠れたんですけれど…」と明かし、そのエピソードに場内は騒然。「下着とかは…」という踏み込んだ質問にも「もちろん、着てないですよ!」と、平然と答える橋本の想像以上の大胆さに会場からは笑い声が。「すごい大胆な衣装でしたけど、それぐらいインパクトがあっても、素敵な男性のためなら着られるかも…」と、橋本の度胸と器の大きさに観客が感嘆する場面も。
「アルマの“毒を盛る”という驚きの行動はどう思いました?真似できますか?」という質問には「まさか!」と橋本は笑いながら否定。「あそこまでの行動がとれるのは“若さ”であり、“想いの強さ”でもあるから羨ましいです」と、アルマの行動は“愛ゆえ”だと語る橋本。二人のいびつな結婚生活に関しては、「友人から聞いた話しだと、旦那と喧嘩して、とっても腹が立ったときに歯ブラシでトイレ掃除したっていうんです!びっくりですよね!そういう反撃の仕方があるのかと。でもそうやって我慢するのも結婚で、“幸せだけが全てじゃない”ということを感じています」と自身の結婚観についても明かした。
レイノルズのような堅物な男性を落とすときは?と聞かれた橋本は「私は怒らない、じっと待つ。それで居心地が良い女なのかな?と思わせるんです」としたたかな印象を感じさせたものの、必殺技を聞かれると「振り向かせたい!と思ったときには押し倒す勢いですごく攻める!それで本当に拒絶されたら諦めますかね…」と、橋本の本気が垣間見えた。それを受けて「橋本さんに押し倒されて拒否する人なんていないのでは?」という質問されると、「でも一回だけあるんです!」という回答に驚く会場。「奥さんか彼女がいたんでしょうね、きっと…」と橋本の過去の失敗談も漏らした。次々と明かされる驚きの暴露エピソードに会場は盛り上がりを見せていたが、あっという間に時間は過ぎ、大歓声の中、トークイベントは終了した。
『ファントム・スレッド』
5月26日 シネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMA、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
監督・脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
音楽:ジョニー・グリーンウッド
出演:ダニエル・デイ=ルイス ヴィッキー・クリープス レスリー・マンヴィル
配給:ビターズ・エンド/パルコ
【ストーリー】 1950年代のロンドン。英国ファッションの中心的存在として社交界から脚光を浴びる、天才的なオートクチュールの仕立て屋レイノルズ・ウッドコック。ある日、レイノルズは若きウェイトレス アルマと出会う。互いに惹かれ合い、レイノルズはアルマをミューズとして迎え入れる。レイノルズはアルマの完璧な身体を愛し、昼夜問わず彼女をモデルにドレスを作り続けた。しかしアルマの出現により、完璧で規律的だったレイノルズの日常が次第に狂い始め…。やがてふたりは、後戻りできない禁断の扉を開き、誰もが想像し得ない愛の境地へとたどり着くことになる。
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