田中俊介「さすがソル・ギョング!今までにない韓国ノワールでとにかく美しい」『名もなき野良犬の輪舞』トークイベント レポート

第70回カンヌ国際映画祭特別招待作品として上映された、ソル・ギョング主演の映画『名もなき野良犬の輪舞』が5月5日より公開中。その公開を記念し、5月14日、新宿武蔵野館にてトークイベントが開催され、男性エンタテインメント集団ボイメンこと、BOYS AND MENの田中俊介が登壇した。

映画好きで知られる田中俊介は「1日1本は映画を見ているのですが、『名もなき野良犬の輪舞』を見て“さすがソル・ギョング!”と感銘を受けました」とソル・ギョング推しからスタート。続いて、「『名もなき野良犬の輪舞』は今までになかった韓国ノワール。とにかく美しい。映像美へのこだわりが強いんですよ。色彩もそうだけど、カメラアングルとかも監督のこだわりがあってすごいなと衝撃を受けました」と作品のポイントをあげた。

また、「僕の憧れでもあるソル・ギョングさんの役作りとビジュアルへのこだわりがすごい。前作の『殺人者の記憶法』なんてガリガリに痩せてておじいちゃんのようなんだけど、その彼が次の作品でこんなにスマートに演じられるのはさすがだなと」と絶賛した。

同世代のイム・シワンについては、「衝撃受けましたね。ソル・ギョングさんと同等どころか食ってるんじゃないかと思って、同世代として羨ましくもあり、悔しくもありましたね。いつか僕も彼のようにソル・ギョングさんと共演したいという思いで見てましたね」と羨望と嫉妬を感じた様子だった。

役作りの話題になると、「(『ゼニガタ』では)元ボクサー役でボクシングを徹底的に習ったり、『ダブルミンツ』では原作のキャラクターに寄せるために15〜16kg落としたりしました。僕はそうやって役と向き合ってないと不安になるので、精神安定剤的な感覚でやっている。ソル・ギョングさんとイム・シワンさんも相当トレーニングを積まれて、彼らの肉体美も見どころですね。アクションシーンも多くてカッコいいですけど、僕が元ボクサー役をやったときは、リアルとアクション演技のバランスが難しくて、リアルだったら最短距離で打つんだけど、カメラを通してよく見せるためにわざと大振りにしたり。でも大振りしすぎてもダメだし。インタビューでイム・シワンさんがアクションシーンで実際に当ててしまって反省していると語っていたんですけど、それはいい作品にしたいという思いがあるからこそで、その思いが躍動感あるアクションから表れている」と熱く語った。

最後に、「韓国ノワールが今後どれだけ進化していくのかと衝撃を受けました。その衝撃を皆さんもぜひ味わって、楽しい映画体験をしてください」と挨拶があり、トークイベントは幕を閉じた。

『名もなき野良犬の輪舞』
5月5日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開中
監督:ビョン・ソンヒョン
出演:ソル・ギョング イム・シワン チョン・ヘジン キム・ヒウォン イ・ギョンヨン ホ・ジュノ
配給:ツイン

【ストーリー】 犯罪組織でナンバー1に成り上がるという野望を持つ受刑者のジェホ(ソル・ギョング)は、刑務所へ入所してきた野心的な新入りヒョンス(イム・シワン)と出会う。ジェホはこれまでの人生で一度も他人を信じたことはなかったが、ヒョンスが奇襲からジェホを救って以降、二人はお互いに信頼しあい、一緒に働くことを誓う。出所後、彼らはチームを組んで犯罪組織を乗っ取ろうとするが、次第にそれぞれの秘めた動機が現れ始める。彼らの信頼の下に潜む真実が姿を現すとき、二人の関係は哀しきものへと変わっていく。

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