大谷亮平 初主演『ゼニガタ』本予告編&新場面写真&綾部真弥監督インタビュー

大ヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」、「奪い愛、冬」などで注目を集めた大谷亮平が初主演を務める映画『ゼニガタ』が5月26日に公開となるのに先立ち、本予告編と新場面写真がお披露目となった。併せて、メガホンを取った綾部真弥監督がインタビューで本作について語った。

本作は、表向きは居酒屋経営者、裏では10日で3割の超暴利で金を貸しつけ債務者を追い込む闇金屋・銭形富男を主人公に、金と欲望に翻弄される人々の転落を描く物語。銭形富男役を演じるのは、「逃げるは恥だが役に立つ」に出演し、映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』(6月8日公開)、NHK連続テレビ小説「まんぷく」が控える大谷亮平。富男の弟・静香役を演じるのは、『凶悪』の小林且弥。キャバクラ嬢の債務者・早乙女珠役を、『ヒメアノ~ル』、『ユリゴコロ』などに出演した佐津川愛美が演じる。このほか、田中俊介(BOYS AND MEN)、玉城裕規、安達祐実、升毅、渋川清彦らキャスト陣が集結。監督は、ドラマ「人狼ゲーム ロストエデン」や映画『人狼ゲーム インフェルノ』の綾部真弥が務める。

予告編では、銭形富男(大谷亮平)が居酒屋で客から金品を巻き上げるシーンや、債務者・真田留美(安達祐実)が畑を耕すシーンなどが収められているほか、兄弟の過去知る警察署長・二階堂猛(升毅)、町を牛耳る猛悪なヤクザ・磯ヶ谷剣(渋川清彦)の姿を捉えている。場面写真では、札束のベッドで眠る剣持八雲(田中俊介)や、大量の札束を抱きかかえる早乙女珠(佐津川愛美)の姿などが切り取られている。

■綾部真弥監督 インタビュー
Q:最初にこの企画を聞かれたとき、どう思われましたか?

綾部:率直に面白い企画だと思いました。闇金というジャンルの作品でありながら、一地方都市を舞台にした人間ドラマや現代のお金にまつわる時代性を感じさせられ、登場人物それぞれが抱える苦悩や葛藤が幾つもあり、誰もが理屈抜きに楽しめる作品になるようにしたいと思いました。

Q:「金」と「欲望」が一つのテーマになっている作品ですが、監督として一番こだわった部分をお聞かせ下さい。

綾部:出来るだけエンターテイメント作品として、お金・お札が出てくる描写は派手にするのと、お金の〝重み〟を感じさせられるように工夫しました。この作品の登場人物は、皆、得体の知れない欲望に悩んでいる人ばかりです。その出口なき欲望や不満の解消の仕方が、作品全体としてのうねりやパワーになるようにしました。

Q:主演の大谷亮平さんを演出されてみていかがでしたか?

綾部:周りの人物があくせくと動き回るのに対し、常にブレない大谷さんの存在が心強く、共に銭形富男という人物を作り上げていく作業は楽しかったです。そして、そんな富男の心の闇が一番深いという事にお互い気付いていったのが、演出した上での大きな収穫でした。

Q:共演キャストの皆さんにはどんな演技を期待して演出されましたか?

綾部:どの作品でもそうですが、キャストの芝居に理屈じゃない生々しい感情が伴うように演出しました。また、今、その時でしか出来ない芝居や、瞬間を切り取れるよう撮影時は心掛けています。

Q:撮影現場での苦労など裏話を教えて下さい。

綾部:撮影時はとにかく天候に悩まされました。10日間以上も雨が降り続き、最終日には台風直撃という、経験したことがないような天候でした。ただ雨の影響で場所を変更して撮影したのが、どのくだりも予定していた場所より良くなったのと、常に地面などが濡れていて、作品世界としては艶が出たのが良かったと思います。

Q:『ゼニガタ』をどんな方に観ていただきたいですか?見どころなどをお願いいたします。

綾部:やはりお金に苦労した経験のある方でしょうか。登場人物それぞれが、今いる場所から抜け出すために滑稽に突き進む姿が快感に感じて頂きたいです。また、兄弟、父子、友人などの関係性や距離感に注目して下さい。

『ゼニガタ』
5月26日(土)全国ロードショー
監督:綾部真弥
脚本:永森裕二
主題歌:TSUKEMEN「Volcano」(キングレコード)
出演:大谷亮平 小林且弥 佐津川愛美 田中俊介 玉城裕規 岩谷健司 松浦祐也 八木アリサ えんどぅ 土田拓海 吉原雅斗 安達祐実 升毅 渋川清彦
配給:AMGエンタテインメント スターキャット

【ストーリー】 錆びついた漁船が停泊するひなびた漁港。路地裏の一角でひっそり営む居酒屋「ゼニガタ」。店主は銭形兄弟の富男(大谷亮平)と静香。表向きは居酒屋だが、深夜0時から闇金業を始める。トサン(10日で3割)という違法な高金利で金を貸し、苛烈な取立てで債務者を追い込むのが銭形兄弟のスタイル。ある日、ボクサー崩れの男・八雲が「ゼニガタ」に入れてくれと申し出てきて…。

(C) 2018「ゼニガタ」製作委員会