今なお、根強い人気を誇る角川映画を代表する3作品、市川崑監督の『犬神家の一族』(1976)、佐藤純彌監督の『人間の証明』(1977)、『野性の証明』(1978)の映画音楽を、オーケストラ演奏と一流ミュージシャンの歌声で楽しむコンサート「角川映画シネマ・コンサート」が4月に開催される。本イベントは、三作品のサウンドトラックを手がけた作曲家・大野雄二が本公演のために特別に編成したスペシャル・オーケストラ・バンドの演奏を聴きながら、映画の名場面を目と耳で楽しめる贅沢なコンサート。その本番に先だち、3月6日に東京の神楽座で制作発表会見が行われ、大野雄二とボーカル・ゲストの松崎しげる、ダイアモンド☆ユカイらが登壇した。
大野は本コンサートについて「角川三作品をちょっとアレンジしたり、その場の雰囲気でアドリブも入れ、楽しめるコンサートになると思います」とコメント。当時の制作エピソードを聞かれた大野は、市川崑監督について「ほとんど、音を出すと『違う』って言われて(笑)。メロディックに音楽を作ると嫌がりまして、その場で直しましたね」、佐藤純彌監督については「一切文句を言わない方。すべてお任せされちゃって。(市川監督とは)正反対でしたね」と2人の監督のとの貴重なエピソードを明かした。
角川映画が青春ど真ん中だという松崎は「ちょうど27歳くらいで、大青春ですね。僕は(大野の代表作である)『ルパン三世』世代で、日本のミュージシャンの中では自分の憧れの人。大野さんと一緒にステージに上がれるのはすごい嬉しい」とコメント。『野生の証明』のエンディングテーマ「戦士の休息」を歌う松崎は、「原曲を崩すつもりはないですけど、シャウトできたらいいかな。ちょっと枠から外れてやってみようかな」と語った。
続けてユカイも「大野さんも松崎さんも、自分の憧れた先輩たちなので、一緒にステージに立てるだけ光栄です」と恐縮気味に話しつつ、「人間の証明のテーマ」を歌うことについては「自分の青春が詰まっている楽曲。去年、母親を亡くしましたので、泣かないように心を込めて精一杯歌わしてもらいます」と言葉に力を込めた。
イベントの最後には3月に56歳の誕生日を迎えるユカイの為に『犬神家の一族』のシーンをモチーフにした特製ケーキが登場。ユカイは「怖い感じですね(笑)。食べると呪いがかかるとか!?」と笑いつつ、スケキヨ像も交えた全員でフォトセッションに応じていた。
■角川映画シネマ・コンサート
日程:2018年4月13(金)、14(土)
会場:東京国際フォーラム ホールA
公演公式HP:kadokawaeiga-concert.com