97歳で没するまで生涯現役であり続けた伝説の画家・熊谷守一=モリのエピソードをもとに、沖田修一監督が晩年のある1日をフィクションとして描いた映画『モリのいる場所』が5月に公開となる。このほど、本ポスターと新場面写真がお披露目となった。
本作では、30年間ほとんど家の外へ出ることなく庭の生命を描き続け、「仙人」と呼ばれた画家・熊谷守一(通称モリ)を山﨑努、モリを支える妻・秀子を樹木希林が演じ、日本を代表する名優と称される二人が初共演を果たす。監督は、『キツツキと雨』や『横道世之介』を手掛けた沖田監督が務める。
ポスターは、結婚52年目となる昭和49年の夏のある日、94歳にして「まだまだ生きるもっと描く」と意気込む夫と、変わり者の夫を笑顔で受け入れる妻を捉え、長い歳月を経て固く結ばれた夫婦の絆を感じさせる仕上がりとなっている。
場面写真は、秀子が書を書くモリのために硯で墨をする場面、2人で庭の生き物を愛でるシーン、いつもの朝の光景や夫婦で囲碁をする様子といった、仲睦まじい夫婦の日常を切り取っている。
『モリのいる場所』
5月 シネスイッチ銀座、ユーロスペース、シネ・リーブル池袋、イオンシネマほか全国ロードショー
監督・脚本:沖田修一
出演:山﨑努 樹木希林 加瀬亮 吉村界人 光石研 青木崇高 吹越満 池谷のぶえ きたろう 三上博史
配給:日活
【ストーリー】 自宅の庭には草木が生い茂り、たくさんの虫や猫など、守一の描く絵のモデルとなる生き物たちが住み着いている。守一は30年以上、じっとその庭の生命たちを眺めるのを日課にしていた。普段、守一は妻の秀子と二人の生活をしているが、毎日のように来客が訪れる。守一を撮ることに情熱を燃やす若い写真家の藤田くん、看板を書いてもらいたい温泉旅館の主人、隣人の佐伯さん夫婦、郵便屋さんや画商や近所の人々、そして、得体の知れない男…。今日もまた、モリとモリを愛する人々の、可笑しくて温かな1日が始まる。
(c)2017「モリのいる場所」製作委員会