吉村界人 × 大野いと 妄執にとらわれた若者4人の苦悩『悪魔』予告編&ポスタービジュアル

谷崎潤一郎の小説を現代風にアレンジして映画化した『悪魔』が、2月24日に公開となる。このほど、本作の予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。

原案は、谷崎の初期作品である「悪魔」(明治45年発表)と「続悪魔」(大正2年発表)で、強迫観念に襲われ続ける人間が、死の恐怖からくる妄想に苦悩する心理状態を描き切った作品。映画化にあたり、メジャー映画からインディーズ映画、さらにはテレビドラマまで数多くの作品を手がける俊英・藤井道人監督がメガホンをとった。

本作には、次代の日本映画界を担う若手俳優が集結。今最も注目を浴び、主演作『サラバ静寂』の公開が控える吉村界人や、映画初出演ながら『高校デビュー』で主演のヒロイン役に抜擢された大野いと、NHK「天才てれびくん MAX」など子役の頃から活躍する前田公輝らが顔を揃える。

公開された予告編は、大学入学のため上京してきたバスの中で幻覚に怯え、鼻血を垂らす佐伯(吉村界人)からスタート。佐伯は下宿先の娘の女子高校生・照子(大野いと)と出会うが、照子は自分の部屋に頻繁に訪れ、小悪魔のようにその心を惑わしていく。そんな2人の危うく怪しい様子をよく思っていない、同居する照子の親戚の鈴木(前田公輝)や、通い始めた大学の同級生、あゆみ(遠藤新菜)も加わった、妄執にとらわれた4人が繰り広げる極上のサスペンスに仕上がっている。

悪魔_ポスター

ポスタービジュアルは人間の二面性を表現し、「表の顔と裏の顔。天使の顔と悪魔の顔。人間の片側には悪魔の顔が隠れている」をコンセプトに、四角関係に陥る4人の顔が並んでいる。

■藤井道人監督 コメント
「悪魔」とは、人間を誘惑し、災いをもたらす存在を称してそう呼ばれています。そして、大なり小なり私たちの周りにはその「悪魔」が存在します。谷崎潤一郎の「悪魔」を初めて読んだとき、100年以上前に書かれた作品にも関わらず、今の現代社会における人間の心の暗部に置き換えることが出来る普遍性に感嘆しました。主人公の青年は、若くて美しい女子高生の照子という「悪魔」に出会い、次第に自我が崩壊していきます。そもそも「悪魔」とは、自分に外的危害を加える存在なのか。もしくは、自分自身の精神に巣食う存在なのか?というテーマに向き合って作りました。

悪魔_メイン

『悪魔』
2月24日(土)より、テアトル新宿ほか、全国順次公開
原案:谷崎潤一郎
監督:藤井道人
出演:吉村界人 大野いと 前田公輝 遠藤新菜 山下容莉枝
配給:TBSサービス

【ストーリー】 大学入学のため上京した佐伯(吉村界人)は、閑静な住宅街にある林邸に下宿する。林家には大家の千枝、高校生ながら不思議な色気と魅力を持つ千枝の娘・照子(大野いと)、そして、照子を偏愛する林家の親戚にあたる鈴木(前田公輝)が住んでいた。佐伯は、アルコールにおぼれ、幻覚に苦しみ、大学にもなじめない。そして、下宿先では、照子が佐伯の部屋へ頻繁に訪れ、小悪魔のように佐伯の心を惑わしていくのだった。ふたりの様子を見た鈴木は、佐伯に対し、照子に近づかないよう警告をする。反発する佐伯だったが…。

Ⓒ2018 Tanizaki Tribute製作委員会