2大オスカー俳優メリル・ストリープとトム・ハンクスが、スティーヴン・スピルバーグ監督作品でついに初競演を果たした『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』が、3月30日より全国ロードショーとなる。このほど、フランス、パリにて、現地時間1月13日、プレミアイベントが開催され、スティーヴン・スピルバーグ監督、メリル・ストリープ、トム・ハンクスが登場した。
世界的有名なフランスの凱旋門がそびえ立つ、世界一美しい大通りと呼び声の高い街路、シャンゼリゼ大通りに位置する会場で行われた本イベント。レッドカーペットが敷かれた大通り沿いには溢れんばかりの観客が集まり、シックなスーツを身に纏ったスティーヴン・スピルバーグ監督、ランバンのブラウスに身を包んだメリル・ストリープ、ブラックのコートにダークシアンカラーのストールを合わせたトム・ハンクスが登場すると、観客はそれぞれの名前を大声で叫び、メッセージがかかれたプラカードを掲げるなど大盛り上がり。熱狂的なファンたちによるお出迎えを受けた3人は笑顔で手を振り、投げキッスを贈るなど快い対応を見せた。
本編上映後、スピルバーグ監督、メリル、トムがステージに登場すると、客席からはスタンディング・オベーションと大きな拍手が巻き起こり、会場のボルテージはMAXに。監督を務めたスピルバーグは「こんなにもたくさんの方に喜んでもらえるなんてとてもうれしいよ!」と喜びを露にし、「この映画の脚本を読んだとき、まさか他の予定していた映画より先に撮影するなんて思ってもみなかった。でも今の社会の状況を見て、1971年に起きたこの出来事は今すぐにでも映画を通して伝えなければいけない出来事だと思ったんだ」とコメント。また実在したワシントン・ポストの発行人キャサリン・グラハムを演じたメリルは「この映画で描かれていた世界の状況というのは、みなさんが生きている”今日”とはとても違うものだったと思うわ。当時、女性が会社を率いるということは社会的にとても難しいことで、キャサリン・グラハムはその先駆者となり、新しい世界を開拓したの。彼女の勇敢な行動は今のわたしたちにも必要なことだと思うの」と熱いメッセージを寄せた。最後に、キャサリン・グラハムの勇敢な行動を傍で支え、共に戦った同新聞社の編集主幹ベン・ブラッドリーを演じたトムが「すべての男たちによる善い行い、偉大な達成の影には、必ずそれを支え、可能にしてきた女性たちの存在があるんだ!」と力強くコメントを寄せると、会場は大喝采に包まれ、大盛り上がりのプレミアイベントは幕を閉じた。
本作は、アカデミー賞の前哨戦であるナショナル・ボード・オブ・レビューにおいて、最優秀作品賞、最優秀主演男優賞、最優秀主演女優賞を見事獲得し、さらに第75回ゴールデン・グローブ賞では作品賞、監督賞、主演女優賞、主演男優賞を含む6部門にノミネートされ、アカデミー賞でも受賞に期待が高まる。
『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
3月30日(金)全国ロードショー
監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:リズ・ハンナ ジョシュ・シンガー
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:メリル・ストリープ トム・ハンクス
配給:東宝東和
【ストーリー】 ベトナム戦争が泥沼化し、アメリカ国民の間に疑問や反戦の気運が高まっていた1971年、アメリカ国防総省がベトナム戦争に関する経過や分析を記録し、トップシークレットになっていた文書、通称“ペンタゴン・ペーパーズ”の存在をNYタイムズがスクープするも、その後の記事は政府の圧力で差し止められる。そこで、アメリカ初の女性新聞発行人として足固めをしようとしていたワシントン・ポストのキャサリン・グラハム(メリル・ストリープ)は、同紙の編集主幹ベン・ブラッドリー(トム・ハンクス)らとともに、ライバル紙であるNYタイムズ紙と時に争いながらも連携、政府の圧力に屈することなく真実を世に出そうと奔走するー。
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