人の恋愛を覗き見ているような体感と、ヒリヒリするような共感のリアルさが話題沸騰となったドラマ『伊藤くん A to E』が、岡田将生と木村文乃のW主演で映画化され、2018年1月12日より全国ロードショーとなった。本作の公開記念イベントが、1月13日にTOHOシネマズ新宿で行われ、岡田将生、木村文乃、佐々木希、志田未来、池田エライザ、夏帆、中村倫也、田中圭、廣木隆一監督が登壇した。
男性の友人から映画の感想が届いたという岡田は「初日に彼女と一緒に映画を観たと連絡がきたんですけど、僕の男の友人が彼女に『あんたは伊藤くん、そのもの』って言われたみたいで。僕の友人は最低なクズ野郎でした（笑）」とコメントしつつ、演じた役について「痛い男、クズ、自意識過剰とか言われているものの、伊藤くんは自分の世界を持っていて、僕にとっては憧れ。うらやましいと思ってしまう部分がありましたので、演じがいがありました」と、意外な心境を告白した。
同じ質問に木村は「自分をちゃんと持ちたいがゆえに、もがいている人たちの話なので、私は逆に愛すべきところがたくさんあるなと。どのキャラクターも、どこか前を向いていて希望があっていいなと思って見ていました」とコメントした。
作品で印象に残っている部分を聞かれた佐々木は、後半のシーンをあげ「申し訳ないんですけど、本当に（伊藤くんが）最低だなと思って（笑）。最低過ぎて、『木村さん、負けるな！』って気持ちになりましたね」とコメント。さらに、伊藤くんにつきまとわれる女性の役を演じた志田が「本当に心から気持ち悪い！と思って（笑）」と露骨に嫌な顔をすると、岡田は「ちょっと、待って…。悪口？」と苦笑いを浮かべていた。
最後に2018年の抱負を聞かれた岡田は「毒をはく」と一言。困惑する会場を前に「自分の中に溜め込んじゃうんで、毒を吐き続ける年にしようかなと」とコメントし、中村から「すげー嫌だ、それ」とツッコまれていた。
『伊藤くん A to E』
2018年1月12日（金）より全国ロードショー
監督：廣木隆一
原作：柚木麻子「伊藤くん A to E」（幻冬舎文庫）
主題歌：androp「Joker」（image world）2018年1月10日（水）リリース
出演：岡田将生 木村文乃 佐々木希 志田未来 池田エライザ 夏帆 田口トモロヲ 中村倫也 田中圭
配給：ショウゲート
【ストーリー】 20代半ばで手掛けた大ヒットTVドラマ「東京ドールハウス」で一躍有名になったものの、ある出来事がきっかけで新作を書けずにいる落ち目のアラサー脚本家・矢崎莉桜（木村文乃）。ドラマプロデューサーの田村（田中圭）からも勧められ、自身の講演会に参加した【A】～【D】の4人の女性たちの切実な恋愛相談を、再起をかけた新作脚本のネタにしようと企んでいる。そんな彼女たちを悩ませ、振り回している男の名前が偶然にもすべて“伊藤”。莉桜は心の中で「こんな男のどこがいいのか？」と毒づきながら、脚本のネタのために“もっと無様に”なるよう巧みに女たちを誘導する。そして、莉桜は彼女たちの取材を重ねるうちに、【A】～【D】の女たちが語る“痛い男”=“伊藤”が同一人物ではないかと考えはじめる。そんなある日、莉桜が講師を務めるシナリオスクールの生徒のひとりで、容姿端麗、自意識過剰、口先ばかりでこれまで1度も脚本を書き上げたことのない、28歳フリーターの“伊藤誠二郎”（岡田将生）が、4人の女【A】〜【D】たちを題材にしたドラマの企画を持ち込んできたと、田村に聞かされる。なんと、これまで4人の女たちを振り回してきた“痛男”の正体は、莉桜が最も見下していた自分の生徒、“伊藤”だったのだ。しかも莉桜が再起をかけて取り組んできた渾身のネタを彼に奪われるかもしれない…。さらにそこには、莉桜のネタにはない5人目【E】の女が存在し…。二重の衝撃の事実にショックを受ける莉桜だが、実は“伊藤”の中では莉桜が5人目【E】の女になっていた。“伊藤”の狙いは一体何なのか、莉桜は徐々に追い詰められていく。
©「伊藤くん A to E」製作委員会
