「宗教2世」としての複雑な生い立ちと、吃音というハンデを抱えながら生きてきた朗読詩人iidabii(イーダビー)。その魂の軌跡を追ったドキュメンタリー映画『詩人iidabii ある宗教2世の記録』が、7月4日より全国順次公開される。

本作は、信仰と家族、そして言葉をめぐる3年間の記録。幼少期から親の信仰のもとで育ち、疑問を抱くことさえ許されなかったiidabiiは、やがて「詩」と出会う。言葉をうまく発することができない彼にとって、詩は内に秘めた感情を外へと解き放つ唯一の手段だった。マイクを握り、言葉を叫ぶことで、自らの存在を確かめていくその姿は、観る者の胸を強く打つ。
カメラは、彼の過去と現在、そして未来へと続く歩みを丹念に追う。虐待の後遺症や親子の断絶といった重い現実と向き合いながらも、言葉を紡ぎ続けるiidabii。やがて彼自身が親となることで見えてくる新たな視点や変化も、本作の大きな見どころとなっている。個人の痛みや葛藤を越え、「生きつづける」意味を問いかけるその姿は、社会の中で声を失いがちな人々の共鳴を呼び起こす。
監督を務めたのは、テレビドキュメンタリーを数多く手がけてきた松井秀裕と津田友美。当初はテレビ企画として始まった本作だが、テーマの重さゆえに実現が難航。しかし、取材を重ねる中で“記録すべき物語”であると確信し、映画として完成へとこぎつけた。宗教2世というテーマへの関心が社会的に一度高まりを見せた今だからこそ、本作は一人の若者のリアルな記録として、観客に深い問いを投げかける。
■作品情報
作品名:『詩人iidabii ある宗教2世の記録』
公開日:2025年7月4日(土)シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
監督:松井秀裕、津田友美
出演:iidabii、菊池真理子、鈴木エイト、藤倉善郎、Buts、wam、マサキオンザマイク、秋本弘毅、はな、藤田庄市
エンディング曲:「ラジオボーイ」iidabii
制作:大川愛理沙、松井秀裕
配給:メディア・メトル株式会社
上映時間:104分/カラー/日本/2025年
©2025 Media Mettle, Inc. All rights reserved.

