ベルリン国際映画祭で2冠、スペイン・マラガ映画祭で5冠を獲得し、世界の映画祭から高い評価を受けた感動作『幸せの、忘れもの。』が、5月1日(金)より全国公開される。悲しみの静寂と、ささやかな幸せを丁寧にすくい取った本作は、ろう者と聴者、それぞれの世界に生きる人々の心の揺らぎを繊細に描き出す家族の物語だ。

物語の主人公は、聴こえない世界に生きるアンヘラ。優しく寄り添う夫エクトルとともに、手話というかけがえのない言葉で心を通わせながら、穏やかな日々を送っている。陶芸工房で働き、仲間たちに囲まれながら過ごす静かな時間――それは、確かに満ち足りたものだった。
しかし、ある“幸せな出来事”をきっかけに、彼女の世界は少しずつ揺らぎ始める。愛に包まれているはずなのに、どこか消えない疎外感。再び“疎外の世界”へと引き戻されるような孤独のなかで、アンヘラは本当の幸せを見つけようともがき続ける。ろう者と聴者のわずかなすれ違い、母として、妻として、一人の人間として抱く切なさや葛藤――そのすべてが、静かな筆致で描かれていく。
監督は劇作家・社会学者としても活動するエバ・リベルタ。主演のミリアム・ガルロは、ろう者の俳優であり監督の実の妹。本作には、二人の長年の実体験が反映されており、他の作品にはないリアリティと繊細な感情表現が息づいている。がんばり続けるすべての人に寄り添い、“本当の幸せ”とは何かを静かに問いかける一作となっている。
▼予告映像
https://youtu.be/mlbDLnzO5fc

■作品情報
『幸せの、忘れもの。』
2026年5月1日(金)新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座ほか全国公開
監督:エバ・リベルタ
撮影:ジナ・フェレル・ガルシア
編集:マルタ・ベラスコ
音響:ウルコ・ガライ
サウンド・デザイン:エンリケ G. ベルメホ
出演:ミリアム・ガルロ、アルバーロ・セルバンテス、エレナ・イルレタ、ホアキン・ノタリオ
2025年/スペイン/スペイン語・スペイン手話(LSE)/99分/原題:Deaf
提供:ニューセレクト
配給:スターキャット、アルバトロス・フィルム
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