第78回カンヌ国際映画祭でパルム・ドール(最高賞)を受賞し、世界中の映画祭・批評家賞を席巻している話題作『シンプル・アクシデント/偶然』が、5月8日(金)より日本公開されることが決定した。本作は、『人生タクシー』などで知られるイランの巨匠ジャファル・パナヒ の最新作で、ユーモアと緊迫感が交錯するサスペンス・スリラーとして高い評価を受けている。

物語の主人公は、かつて不当な理由で投獄され、獄中で拷問を受けた過去を持つ男ワヒド。ある日、偶然の出来事から、自分を酷い目に遭わせた“看守かもしれない男”と再会する。衝動的に男を拘束し、復讐を果たそうとするワヒドだったが、男のIDカードに記された名前は記憶しているものと違っていた。
投獄中、常に目隠しをされていたワヒドは、相手の顔を見たことがない。果たしてこの男は本当に復讐すべき相手なのか――。確信を持てなくなったワヒドは、同じように拷問を受けた友人たちのもとを訪ね、<偶然>から始まった出来事は、次第に思いもよらぬ連鎖へと発展していく。
不条理な状況の中で揺れ動く人間の心理を、スリリングかつ時にブラックユーモアを交えて描き出す本作。パナヒ監督自身が二度にわたる投獄生活で目にし、耳にしてきた“現実”を物語の核に据えることで、単なる復讐劇にとどまらない、深い問いを観る者に突きつける。ノンストップで展開する物語は、最後の瞬間まで観客をスクリーンに釘付けにし、魂を揺さぶる体験をもたらす。
今回あわせて解禁された9点のシーン写真には、荒野で男を穴に埋めようとするワヒドの切迫した姿や、過去に理不尽な暴力を受けた人々が一人の男を囲む緊張感あふれる場面、さらには結婚写真の撮影中にこの“珍事”に巻き込まれた新婚夫妻の姿など、パナヒ流<前代未聞の復讐劇>の断片が切り取られている。
本作はフランス代表として米アカデミー賞国際長編映画賞のショートリストにも選出され、世界三大映画祭すべてで最高賞を受賞したパナヒ監督のキャリアを象徴する一本として、今なお大きな注目を集めている。








■作品情報
邦題:シンプル・アクシデント/偶然
原題:IT WAS JUST AN ACCIDENT
公開日:2026年5月8日(金)
監督・脚本:ジャファル・パナヒ
出演:ワヒド・モバシェリ、マルヤム・アフシャリ、エブラヒム・アジジ、ほか
製作国:フランス/イラン/ルクセンブルグ
上映時間:103分
配給:セテラ・インターナショナル
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