映画『ただいまって言える場所』の完成披露舞台挨拶が1月13日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで開催された。親元を離れられない“子供部屋おばさん”の中学教師と、不登校の少女がSNSでつながり、それぞれの居場所を探していく本作。ユーモアと涙で現代の生きづらさに寄り添うヒューマンドラマとして、いよいよ完成を迎えた喜びが会場を包んだ。

主演で主人公・えりこ役を務め、さらに主題歌「ただいまの魔法」の作詞・歌唱も担当する鈴木は、開口一番「やっと皆さんに観ていただけるということでとてもうれしいです!」と満面の笑み。これまでのイメージとは異なる等身大の役柄について、「同世代のリアルな人間を描く作品はあまり経験がなかった。台本を読んで、えりこのネガティブさとポジティブさのバランスが私と似ていると感じました」と語り、役への強い共感を明かした。
不登校の少女・千花を演じた川口真奈は、「伝えたいのに言葉にできないもどかしさを思い出し、その気持ちを芝居につなげた」と繊細な心情を振り返る。SNSで偶然つながる“エリーナ”という存在についても、「本当に自分をさらけ出せる相手だった」と語り、鈴木は「完成した映画で見せる表情に驚いた」とその演技力を絶賛した。
母親たちの視点も印象深い。えりこの母・百合子役の大塚寧々は、「子どもがつらい時、親も同じくらいつらい。でも助けすぎてもいけない。その距離感を大切にした」と語り、母としての葛藤をにじませた。一方、千花の母・円香役の伊藤歩は、「真剣に向き合うほど怖さも出てしまう母親。モンスターペアレント的な側面も自分の中で受け止めながら演じた」と役作りの難しさを吐露した。
演出を手がけた塚本連平監督は、「本読みの時点で自然だった。僕は余計なことを言わないのが仕事」と笑いを誘い、俳優陣への厚い信頼を語る。後半では主題歌「ただいまの魔法」への想いも語られ、鈴木は「観てくださる皆さんに“ただいま”と言える場所があればいいなという気持ちで書いた。私にとっては母がその場所」と、歌詞に込めた原体験を明かした。
最後の挨拶で鈴木は、「観る人の環境によって、感情移入する人物や受け取るメッセージが変わる作品。皆さんが『ただいま、おかえり』と言える場所を思い出すきっかけになれば」とメッセージ。温かなチームワークが伝わる舞台挨拶となり、公開への期待が高まった。

■作品情報
タイトル:『ただいまって言える場所』
公開日:2026年1月23日(金)全国公開
配給:ホリプロ/TK事業開発研究所(配給協力:トリプルアップ)
監督:塚本連平
脚本:伊藤彰汰
音楽:haruka nakamura
主題歌:「ただいまの魔法」鈴木愛理(作詞:鈴木愛理/作曲・編曲:清塚信也)
出演:鈴木愛理、川口真奈、伊藤歩、大塚寧々 ほか
上映時間:97分
Ⓒ2026 ほつい

