分断の只中で“救出”を願う家族の闘いを追うドキュメンタリー『ホールディング・リアット』3月公開決定

第75回ベルリン国際映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞を受賞し、第98回アカデミー賞®長編ドキュメンタリー部門のショートリストにも選出された、映画『ホールディング・リアット』が、2026年3月7日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショーされることが発表された。

本作は、2023年10月7日、ガザ地区から侵入したハマスの武装勢力により拉致されたイスラエル系アメリカ人女性リアット・ベイニン・アツィリとその夫を救出するため、家族が奔走する姿を追ったドキュメンタリー。舞台となるのは、イスラエル南西部のキブツ・ニールオズ。住民のおよそ4分の1が殺害、あるいは人質となる壊滅的な被害を受けたこの地で、突如として日常を奪われた家族の闘いが始まる。

リアットがアメリカ国籍を持つことから、父イェフダは人質解放を求め、バイデン政権に働きかける代表団の一員として渡米。しかしその過程で、人質家族の存在がイスラエル政府により「戦争継続の正当化」として利用されている現実を突きつけられる。ネタニヤフ政権を強く批判するイェフダと、「今は救出を最優先すべきだ」と考える周囲との間には、深い溝が生まれていく。

さらに物語に複雑な視点をもたらすのが、イェフダの兄で中東史の研究者ジョエル・ベイニンの存在だ。かつてイスラエルに移住した彼は、暮らしていたキブツがパレスチナ人の村の上に建てられたことを知り、アメリカへ戻った過去を持つ人物。彼は10月7日以前から続く歴史的・構造的問題に目を向ける必要性を訴え、家族の切実な願いと、政治や歴史、分断された価値観が交錯していく。

ダーレン・アロノフスキーがプロデューサーとして参加し、音楽を『マリウポリの20日間』でアカデミー賞®を受賞したジョーダン・ダイクストラが担当。個人の痛切な願いを軸にしながら、イスラエル・パレスチナ問題を多層的に見つめ直す本作は、国際的にも高い評価を集めている。

今回解禁されたポスタービジュアルには、人質となった家族が互いに体を寄せ合い、抱き合う姿が写し出されている。それが解放後の光景なのか、それとも願いの象徴なのか──観る者に強い余韻と問いを投げかける一枚となっている。

■作品情報
タイトル:ホールディング・リアット
監督:ブランドン・クレーマー
プロデューサー:ランス・クレーマー、ダーレン・アロノフスキーほか
出演:リアット・ベイニン・アツィリ、イェフダ・ベイニン、ジョエル・ベイニンほか
製作:プロトゾア・ピクチャーズ、メリディアン・ヒル・ピクチャーズ
配給:ユナイテッドピープル
上映時間:97分
製作国/年:アメリカ/2025年
公開日:2026年3月7日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー

© Meridian Hill Pictures