18歳の少女が“伝説”を生んだ!キース・ジャレットによる『1975年のケルン・コンサート』誕生の裏側、4月10日公開決定

“即興演奏の魔術師”キース・ジャレットが残した史上最も売れたジャズ・ソロ・アルバム『ケルン・コンサート』。その裏側に、当時18歳の女性プロモーターがいた――。嘘のようで本当にあった出来事を描く音楽青春映画『1975年のケルン・コンサート』(原題:KÖLN 75)が、2026年4月10日(金)より新宿ピカデリーほか全国で順次公開される。

舞台は1970年代のドイツ・ケルン。高校生のヴェラ・ブランデスは、音楽とナイトクラブを愛する奔放な少女。厳格な父親に反発しながらもミュージシャンのブッキング仕事を始め、そのバイタリティで次第に活躍の場を広げていく。

ある日訪れたベルリンのジャズ・フェスティバルで、アメリカの天才ピアニスト、キース・ジャレットの演奏に雷に打たれたような衝撃を受けたヴェラは、彼のケルン公演を実現させることを決意。しかし当日、会場に用意されていたのはキースがまったく望んでいなかった別種のピアノ。キースは演奏を拒否し、開演時間は刻一刻と迫る──。伝説のステージの直前まで続いたトラブル。だが、18歳の少女の情熱と機転が、あの奇跡の即興演奏へとつながっていく。

1975年1月24日に行われたキース・ジャレットのケルン歌劇場でのライヴは、のちに400万枚以上を売り上げる名盤『ケルン・コンサート』として音楽史に刻まれた。しかし、その裏側に“中止寸前”という危機があったことはあまり知られていない。本作は、この知られざる逸話を史実に基づき描くもの。音楽映画として多くの観客を魅了した『シング・ストリート 未来へのうた』に連なる、若き主人公が夢をつかむエンパワーメント・ムービーとしても注目が集まる。

監督は俊英イド・フルーク。主人公ヴェラには、新世代俳優として注目されるマラ・エムデ。キース・ジャレット役には、『パスト ライブス 再会』などで存在感を放つジョン・マガロが抜擢され、アーティスティックかつ情熱的なキース像を体現している。本作は 第75回ベルリン国際映画祭(2025年)正式出品作品。ドイツ映画賞でも主要4部門にノミネートされるなど高く評価されている。

さらに、映画の題材となったアルバム『ケルン・コンサート』の 50周年記念限定盤2LP が12月12日に世界同時リリース。抽選でオフィシャルTシャツが当たる購入特典も実施されているなど、映画公開を前に再び注目が高まっている。

■作品情報
タイトル: 『1975年のケルン・コンサート』
原題: KÖLN 75
公開: 2026年4月10日(金) 新宿ピカデリーほか全国順次公開
監督: イド・フルーク
出演: マラ・エムデ、ジョン・マガロ、マイケル・チャーナス、アレクサンダー・シェアー
製作: ソル・ボンディ
エクゼクティブ・プロデューサー: オーレン・ムーヴァーマン
2025年/ドイツ・ポーランド・ベルギー/ドイツ語・英語/116分/カラー/1.85:1/5.1ch
字幕翻訳: 石田泰子
字幕監修: ピーター・バラカン
配給: ザジフィルムズ

© Wolfgang Ennenbach / One Two Films