“言葉”を得た少年が未来へ歩み出す、珠玉のドキュメンタリー『ぼくの名前はラワン』本予告&本ポスター解禁

日本初開催となる「東京2025デフリンピック」で“ろう者”への関心が高まる今、世界の映画祭で絶賛され、Rotten Tomatoesで“100%フレッシュ”(2025年11月18日時点)という高評価を獲得したドキュメンタリー映画『ぼくの名前はラワン』が、2026年1月9日(金)より新宿武蔵野館ほか全国公開を迎える。このたび、本予告と本ポスター、さらに場面写真が解禁された。

解禁された本ポスターには、澄み渡る青空を背景に、主人公ラワンが友人に向けて無邪気な笑顔を向ける一枚が採用された。2019年にラワンと出会って以来、監督のエドワード・ラブレースは自身もイギリス手話(BSL)を習得し、4年にわたって築き上げた深い信頼関係の中で撮影を敢行。ポスターにも切り取られた“友だちといる時の表情”をはじめ、ドキュメンタリーとは思えないほど豊かな感情がスクリーンに焼きついている。

本予告は、ラワンと友人が教室でゲームに興じる微笑ましいシーンから始まる。クルディスタンから難民として英国へ渡り、ろう学校で初めて“自分の言語”である手話を選び取るラワン。家族の思い、兄との関係、難民認定のプレッシャー、そして国外退去命令という現実が重くのしかかる中、ラワンは手話という“自由への扉”を開いていく。

予告編の最後には、キャッチコピー「僕にとって〈言葉〉は〈自由〉を意味するんだ。」が映し出され、観客の胸を強く揺さぶる。さらに、宇多丸(RHYMESTER)、写真家・齋藤陽道によるコメントも挿入されており、作品への期待感をいっそう高めている。

幼いラワンが手話を必死に学ぶ姿、友人とゲームを楽しむ様子、振動で音楽を感じようとする姿など、場面写真も同時解禁。劇映画のように美しいショットが並ぶが、すべて“現実”として記録された映像である点にも驚かされる。

▼予告編

■作品情報
『ぼくの名前はラワン』
2026年1月9日(金)より、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
監督・脚本:エドワード・ラブレース
出演:ラワン・ハマダミン
撮影監督:ベン・フォーデスマン(『愛はステロイド』)
音楽:トム・ホッジ
2022年/イギリス/クルド語・英語・イギリス手話(BSL)/90分/16:9/2.0ch
原題:Name Me Lawand
日本語字幕:杉山緑
バリアフリー字幕:戸田紗耶香
日本語字幕・バリアフリー字幕監修:那須映里、サミュエル・アッシュ
提供:ニューセレクト
配給:スターキャットアルバトロス・フィルム

ストーリー:
イラクで暮らすクルド人の少年ラワンは、生まれつき耳が聞こえない“ろう者”。周囲のいじめや、兄以外と遊べない孤独の中で育った。5歳のとき、両親は未来を願い国外移住を決断。難民キャンプでの過酷な日々を経て、イギリス・ダービーへとたどり着く。ダービー王立ろう学校でイギリス手話と口話を学び始めたラワンは、急速に言語を獲得していく。しかし親は「手話だけでは同等に扱われない」と複雑な思いを抱えていた。両親の葛藤とラワンの苛立ちが交錯する中、家族の難民申請を巡る審査が始まり――少年は“言葉”と“居場所”をどうつかみ取るのか。

© Lawand Film Limited MMXXII, Pulse Films, ESC Studios, The British Film Institute