「ちょっとした閃きで、可能性は無限大になる」松田龍平が語る、“次元を超える”体験とは?

豊田利晃監督最新作『次元を超える』(10月17日よりユーロスペースほか全国順次公開)のDolby Atmos®完成披露試写会が10月6日(月)に都内で行われ、主演の窪塚洋介、松田龍平をはじめ、千原ジュニア、芋生悠、渋川清彦、そして豊田利晃監督が登壇した。

『破壊の日』以来、5年ぶりに豊田監督作品へ出演した松田は、謎の暗殺者・新野風を演じる。脚本を読んだ感想について、「実際にやってみないと分からないようなシーンがめちゃめちゃ多くて。撮影を楽しみにしていました」と笑顔で振り返った。

さらに、シリーズを通して同じキャラクターを演じ続けてきた松田は、「以前も“新野風”という役で何度か出ていたんですが、今回はがっつりやれて嬉しかったです」と語り、長年の豊田組としての信頼関係を感じさせた。

イベントの最後には、「ちょっとした閃きと気づきで、可能性は無限大になる映画だと思いました。楽しんでお帰りください」と観客にメッセージを送り、会場を温かな拍手で包んだ。

孤高の修行者・山中狼介を演じた窪塚は、「『青い春』で豊田監督と龍平が一緒にやっていた頃に、自分は『ピンポン』をやっていて。そんな当時の龍平が目の前に現れて対峙するという、エモい現象に陥った」と語り、松田との再共演に感慨をにじませた。

また、プライベートでも親交のある二人は、現場でのやりとりを笑顔で回想。松田が「ロン毛で肌が焼けてて、まさに狼介だった」と窪塚の役作りを称えると、窪塚も「山で暮らしてたんでね。バカンスを兼ねて(笑)」と返し、場を和ませた。

狼介の恋人・野々花を演じた芋生悠は、「監督は台詞の響きや音の聞こえ方まで丁寧に指導してくださる。魂を注ぐ姿に感化された」と感謝を語った。

一方、危険な宗教家・阿闍梨を演じた千原ジュニアは、「『ちょっとだけ出て』って言われて引き受けたら、セリフがめっちゃ多くて騙された(笑)」と明るく笑いを誘い、渋川清彦は「ジュニアの顔、すごかった。『ポルノスター』時代の懐かしさが戻ってきた」と語り、長年の豊田組ならではの絆をのぞかせた。

Dolby Atmos®による立体音響上映にちなみ、豊田監督は音へのこだわりを明かした。「法螺貝の音でスピーカーが飛ぶくらいのレンジがあるんです。役者の声も音として設計していて、無音のシーンも含め、すべてが“音の演出”」と語り、「低音が椅子をびりびり震わせると思うので、いいマッサージになるはず(笑)」と会場を笑わせた。

最後には、「観客を宇宙の果てまでぶっ飛ばそうと思って作りました。あまり考えずに、体験してください」と呼びかけ、イベントを締めくくった。

■作品情報
『次元を超える』
2025年10月17日(金)よりユーロスペースほか全国順次公開
出演: 窪塚洋介、松田龍平、千原ジュニア、芋生悠、渋川清彦、東出昌大、板尾創路、祷キララ、窪塚愛流(声の出演)、飯田団紅、マメ山田
監督・脚本・エグゼクティブプロデューサー: 豊田利晃
エンディングテーマ: 「抱きしめたい」The Birthday(UNIVERSAL SIGMA)
音楽: Sons of Kemet、Mars89、中込健太(鼓童)、住吉佑太(鼓童)、ヤマジカズヒデ
製作・配給: スターサンズ

©️次元超越体/DIMENSIONS