8月19日(火)、大阪・109シネマズ大阪エキスポシティにて、映画『大長編 タローマン 万博大爆発』の“べらぼうジャパンプレミア”が開催された。会場は岡本太郎最大の聖地である「太陽の塔」の目の前。チケットは即完売し、夏休みの子どもから大人まで多くのファンが集まり、開演前から熱気に包まれた。
本編上映後、場内に登場したのは監督の藤井亮と、あの“でたらめな巨人”タローマン。タローマンは真っすぐに壇上へ向かうことなく場内を練り歩き、観客を翻弄。歓声と笑いに包まれた場内は、開始から5分経っても舞台挨拶が始まらないという前代未聞の展開に。
藤井監督はしびれを切らして口を開き、「太陽の塔はタローマンが生まれた場所でもあるので、ここで上映いただけるというのはとても光栄です」と挨拶。さらに「たった5分のでたらめを長編映画にできるのか心配だった。本日初めて一般の方に観てもらえるのが楽しみです」と語ると、大きな拍手が送られた。
藤井監督は脚本・演出だけでなく、特撮表現やキャラクターデザイン、美術まで幅広く手掛けたことを明かし、映画ならではのこだわりについて熱弁。「爆発のシーンでは水槽にインクを垂らすなど、70年代の特撮技術を取り入れることに徹底的にこだわった」と語った。さらにVHS風の粗さを再現するなど、あえてアナログな表現を追求した裏話も披露した。
また、劇中にちりばめられた岡本太郎の言葉について「“万博”をテーマに、テレビ版で未使用の言葉を選びました」とコメント。当時の万博の熱気への憧れを語りつつ、「僕自身が好きで憧れた万博を表現できた」と想いを込めた。
舞台挨拶後半では、本編に登場する“地底の太陽”“未来のCBG隊員”“サンタワー”など、でたらめな仲間たちが次々と乱入。タローマンや藤井監督と共に主題歌「爆発だッ!タローマン」に合わせた驚異のダンスを披露し、観客も総立ちで大盛り上がり。会場の熱気は最高潮に達した。
最後に藤井監督は「有名俳優も出ていない、PR手段が少ない映画です。ぜひ皆さんの口コミで広めてください」と力強く呼びかけ、イベントは大熱狂のうちに幕を閉じた。
■作品情報
『大長編 タローマン 万博大爆発』
2025年8月22日(金)全国ロードショー
出演:タローマン、太陽の塔、地底の太陽、水差し男爵、縄文人、明日の神話
解説:山口一郎(サカナクション)
監督・脚本:藤井亮
企画・プロデュース:竹迫雄也
プロデューサー:加藤満喜、桝本孝浩、倉森京子、柳本喜久晴、佐野晴香
撮影:藤本雅也/照明:東岡允/美術:伊藤祐太/録音:辻元良/衣裳・ヘアメイク:浅井可菜
編集:奥本宏幸/VFX:安田勇真、妻谷颯真/音楽:林彰人
制作プロダクション:NHKエデュケーショナル、豪勢スタジオ
配給:アスミック・エース
Ⓒ2025『大長編 タローマン 万博大爆発』製作委員会