2014年に斎藤緑雨文化賞長編小説賞を受賞した中條ていによる小説を、実力派俳優・黒木華主演で映画化する『アイミタガイ』が、11月1日より公開される。このほど、予告編が披露され、主題歌が往年の名曲「夜明けのマイウェイ」の黒木華によるカバーに決定した。
良き理解者として側にいてくれた親友が、突然事故で亡くなった。ウェディングプランナーとして働く梓(黒木華)は、返事が来ないと分かっていても親友にメッセージを送り続けていた。
主演は黒木華、共演に中村蒼、藤間爽子ら実力派俳優が集結し、人間ドラマのアンサンブルを奏でる。メガホンを取るのは、2025年2月に『大きな玉ねぎの下で』の公開を控える草野翔吾監督。
本作の主題歌が黒木華による往年の名曲「夜明けのマイウェイ」のカバーに決定した。70年代に放映された連続ドラマの主題歌として、俳優であり音楽家の荒木一郎が作詞・作曲した本楽曲は、脚本の制作段階から主題歌として制作陣の念頭にあったという思い入れの強い一曲。前向きなメッセージが込められた歌詞が驚くほどに物語と重なるこの曲をキャスティング前からカバーしたい意向はあったが、誰が歌うべきかを検討していた時、黒木が演じる主人公・梓を見て、やはり梓本人が歌うべきではないかと考えた結果、主演の黒木がボーカルも担当する運びとなった。これまで、CMやバラエティ番組でその透き通るような歌声を披露してきた黒木だが、映画の主題歌を担当するのは今回が初となる。不慮の事故により親友・叶海(藤間爽子)を失い立ち止まってしまった主人公・梓(黒木華)を軸に、梓の恋人・澄人(中村蒼)をはじめ、梓を巡る人々の想いが巡り大きな輪になっていく本作にふさわしく、「悲しみをいくつかのりこえてみました」という印象的な歌詞から始まる本楽曲。「高らかに歌い上げるのではなく、プライベートで語りかけるようなイメージにしたい」という監督の希望のもとアレンジが加えられ、登場人物たちの未来、延いては等身大の日常が描かれたこの映画と地続きに続いていく観客一人一人の日常も照らすような柔らく温もり溢れる黒木の歌声が、物語の余韻を包み込む珠玉のバラードとなった。黒木は「まさか自分が主題歌を歌わせていただくことになるとは思わず、とても緊張しています」「温かい気持ちで聞いていただけると嬉しいです」とコメントを寄せた。
予告編は、梓と、中学時代からいつも傍らで背中を押してくれていた親友・叶海との突然の別れから幕を開ける。心の支えを失って立ち止まってしまった梓は、返事がくることはないとわかっていても叶海にメッセージを送り続けていた。そして、そんな梓を支えたいと願う恋人の澄人、梓の叔母(安藤玉恵)、ある過去を抱えた老婦人こみち(草笛光子)、叶海を失った両親・優作(田口トモロヲ)と朋子(西田尚美)、叶海と生前に関わりのあった児童養護施設の所長(松本利夫)らの姿が次々と映し出され、物語は動き始める。「残された人々の想いが繋がり 小さな奇跡が起こる」というナレーションの直後、叶海へ宛てた読まれるはずのないメッセージに一斉に既読がついて…。梓の祖母・綾子(風吹ジュン)が、“相身互い”とは「気がついてないだけで、色んな想いが巡って、自分のところに届いているんよ」と優しく語りかける通り、一期一会の連鎖が思いもよらない幸せの歯車を動かしていく。最後に、笑顔を浮かべながら涙を拭う梓の元に届いた想いとは。登場人物たちの悲しみや喜びに優しく寄り添うように流れる主題歌が涙を誘い、感動のその先に待ち受けるラストに期待が高まる映像となっている。
■黒木華 コメント
まさか自分が主題歌を歌わせていただくことになるとは思わず、とても緊張しています。歌唱指導の先生のおかげでなんとか形になりました。温かい気持ちで聞いていただけると嬉しいです
『アイミタガイ』
2024年11月1日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
監督:草野翔吾
原作:中條てい「アイミタガイ」
脚本:市井昌秀 佐々部清 草野翔吾
出演:黒木華 中村蒼 藤間爽子 安藤玉恵 近藤華 白鳥玉季 吉岡睦雄 松本利夫(EXILE) 升毅 西田尚美 田口トモロヲ 風吹ジュン 草笛光子
配給:ショウゲート
【ストーリー】 ウェディングプランナーとして働く梓(黒木華)のもとに、ある日突然届いたのは、親友の叶海(藤間爽子)が命を落としたという知らせだった。交際相手の澄人(中村蒼)との結婚に踏み出せず、生前の叶海と交わしていたトーク画面に、変わらずメッセージを送り続ける。同じ頃、叶海の両親の朋子(西田尚美)と優作(田口トモロヲ)は、とある児童養護施設から娘宛てのカードを受け取っていた。そして遺品のスマホには、溜まっていたメッセージの存在を知らせる新たな通知も。一方、金婚式を担当することになった梓は、叔母の紹介でピアノ演奏を頼みに行ったこみち(草笛光子)の家で中学時代の記憶をふいに思い出す。叶海と二人で聴いたピアノの音色。大事なときに背中を押してくれたのはいつも叶海だった。梓は思わず送る。「叶海がいないと前に進めないよ」。その瞬間、読まれるはずのない送信済みのメッセージに一斉に既読がついて…。
© 2024「アイミタガイ」製作委員会