綾瀬はるか「私はあなたをお母さんのところまで運ぶ」トンボとハルのひと夏の旅『ルート29』予告編

『リボルバー・リリー』で日本アカデミー賞主演女優賞に輝いた綾瀬はるかが主演を務めた、森井勇佑監督最新作『ルート29』が、11月8日より公開される。このほど、予告編とポスタービジュアルが披露された。

『こちらあみ子』で第27回新藤兼人賞金賞はじめ数多くの賞を受賞し、デビュー作にして多くの映画ファンを魅了した森井勇佑監督。詩人・中尾太一の「ルート29、解放」からインスピレーションを受け、映画の舞台ともなった姫路から鳥取を結ぶ一本道の国道29号線を約一ヶ月間旅をし、脚本を完成。「奇妙なものや不思議なものに触れること、そうすることでしか得られない生の実感があるのではないかという思いを根底において、現代のおとぎ話のようなものを目指して取り組みました」と語る。その独創的なストーリーは、他者と必要以上のコミュニケーションを取ることのできないひとりぼっちの主人公トンボが、風変わりな女の子ハルを連れて旅に出ることにより、奇妙な人たちと出会うことや、少しずつ深まるハルとの絆によって、空っぽだった彼女の心に喜びや悲しみの感情が満ちていくことを描いた不思議な感動ロードムービーだ。

予告編は、トンボ(綾瀬はるか)とハル(大沢一菜)の出会いに始まり、国道をひた走るオンボロ車、湖でのカヌー漕ぎなど、楽しいひと夏の冒険モノという雰囲気から一転、後半は2人の心の葛藤が混じり合い、何かが起きそうな気配が…。トンボとハルのひと夏の旅、その楽しさと切なさが凝縮した予告編となっている。

ポスタービジュアルに使われた写真は、緑深き森の中で、トンボとハルが違う方向を見つめがらも寄り添い合う1枚。「大丈夫。きっとふたりなら。」というキャッチコピーは、“2人のロードムービー感”を強調するとともに、『こちらあみ子』のラスト、一人になったあみ子が発する「大丈夫じゃ」の“その続き”、アンサー的な展開をも想起させる。

主題歌「Mirror」と本編音楽を手がけたのは、Bialystocks。2019年にVo甫木元空の監督作『はだかのゆめ』に魅了された森井監督たっての希望により、今回のコラボが実現。Bialystocksは、「ハルとトンボ、本来出会うはずのなかった二人が歩む旅の邪魔にならないように…二人の歩幅のように付かず離れず、森井監督と共にハルとトンボを音楽を通して見守り続ける作業はとても楽しかったです」、森井監督も「今回お二人に作ってもらった音楽はとにかく自由で、はじめて聴いたとき圧倒されました。楽しみにしていてください。きっと皆さんも驚かれると思います」と振り返っている。

『ルート29』
2024年11月8日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
監督・脚本:森井勇佑
原作:中尾太一「ルート29、解放」
出演:綾瀬はるか 大沢一菜 伊佐山ひろ子 高良健吾 原田琥之佑 大西力 松浦伸也 河井青葉 渡辺美佐子 市川実日子
配給:東京テアトル リトルモア

©︎2024「ルート29」製作委員会