土屋太鳳「私だって愛していた…」絞り出すその声の理由は?『マッチング』予告編

『ミッドナイトスワン』の内田英治が監督・原作・脚本を務め、マッチングアプリによって増えた“出会い”の裏に仕掛けられた恐怖を完全オリジナルで描く、土屋太鳳主演の新感覚サスペンス・スリラー『マッチング』が、2024年2月23日より公開される。このほど、予告編が披露された。

恋愛に奥手な主人公・輪花(りんか)は、同僚の勧めでマッチングアプリに渋々登録。マッチングが成立するも、目の前に現れたのはプロフィールからは想像できなかった暗い男。その男はやがて裏の顔を見せ始める。時を同じくして、アプリ婚をしたユーザーが殺される事件が彼女のまわりで頻発する。輪花が出会った男が捜査線上に浮上するが、事件は全く意外な方向から別の展開を見せるのだった。一体この事件の裏には何が隠されているのか?そしてついに、輪花にも犯人の魔の手が迫る。

予告編は、スワイプして出会った人のことを本当に知っていますか?という問いかけから始まる。主人公・輪花が同僚に勧められて始めたマッチングアプリで出会った相手は、あちこちのアプリでトラブルを起こしているというストーカー・吐夢だった。「次、いつ会えますか?」と止まらないメッセ―ジや「僕は恋愛が苦手なんです、だからいつもこじれる」と絡まれ困惑する輪花を「僕が守ります」と優しく見つめる影山。しかし、時を同じくして起こったアプリ婚カップルの連続殺人事件を捜査する刑事の動きも映し出されるなど、輪花に徐々に忍び寄っていく不穏な空気が。そして、Aimerの歌声とともに映像が一気に加速すると、“どんな人間にもいくつもの顔がある”、“あの男には近づかない方がいい”“私は何も知らなかったみたい”など、意味深な言葉が飛び交い、泣き崩れる輪花の姿も。「このままウソを突き通すの?」という声に応えるように、「私だって愛していた…」と絞り出すような輪花の声の余韻が響く中、「信じたくて…」というAimerの切ないボーカルで幕切れる。「ラスト1秒、愛が反転する。」というコピーは何を意味するのか、一体この恐怖の先に待っているものとは…。

そして、本作の主題歌がAimerによる「800(エイトハンドレッド)」に決定した。主題歌を手掛けたAimerは、「サスペンス・スリラーという個人的にも胸踊るジャンルでの内田英治監督の作品に、主題歌として関われることが嬉しかったです」とオファーを受けた時の気持ちを明かし、楽曲「800」については、「劇中で主人公の輪花は、何を信じていいか分からない状況に置かれます。普段の生活においてわたしたちも無数の情報の波にさらされて、相対するものが、或いは自分自身の感情すら、何が真実で何が嘘なのか分からなくなる瞬間があると思います。その一瞬一瞬に、何を信じて生き抜いていくのか。脚本を読ませていただいて感じた、そんなヒリヒリした感触そのものを楽曲にしたいと思い、“極めて多い数の象徴”そして“嘘の象徴”でもある、「800(エイトハンドレッド)」という数字をタイトルにつけました」と楽曲に込めた想いを語った。

楽曲を聞いた土屋は「衝撃の波に飲み込まれそうになる『マッチング』の世界。その世界を、母性で寄り添うような歌詞と素晴らしい音で包み込んでくださって、本当に有難うございます。噛みしめて聴きたいと思います」とAimerへ感謝のコメントを寄せた。佐久間は「Aimerさんなんだ!」というその驚きがあったことを明かしつつ「歌詞がどのキャラクターにあてはめても全部ちゃんとつながっている歌詞だなと感じたので、この作品に寄り添っていただいた素敵な楽曲だと思いました」と絶賛。金子は「とても浄化されるといいますか、素晴らしいお声ですよね。癒されましたし、救われました」と一度耳にしたら忘れない独特の揺らぎと深みをまとったAimerのハスキーボイスに魅了されたと語る。その歌声が、幾重にも張り巡らされたウソと人間の本当の顔を明らかにしていく本作に、軽快さと奥深さを生み出し魅力的に彩っている主題歌にも注目だ。

『マッチング』
2024年2月23日(金・祝) 全国公開
監督・脚本:内田英治
原作:内田英治「マッチング」
主題歌:Aimer「800」
出演:土屋太鳳 佐久間大介 金子ノブアキ 真飛聖 後藤剛範 片山萌美 片岡礼子 杉本哲太 斉藤由貴
配給:KADOKAWA

【ストーリー】 ウェディングプランナーとして仕事が充実している一方、恋愛に奥手な輪花(土屋太鳳)は、親友で同僚の尚美(片山萌美)の勧めでマッチングアプリに登録をする。しかしこの日を境に生活が一変、マッチングした相手の吐夢(佐久間大介)と待ち合わせると、現れたのはプロフィールとは別人のように暗い男。さらに、吐夢に出会ってから輪花のスマホの通知が鳴りやまない。「次いつ会えますか?」「次いつ会えますか?」「次いつ会えますか?」…。恐怖を感じた輪花は、取引先でマッチングアプリ運営会社のプログラマー影山(金子ノブアキ)に助けを求めることに。一方、同じ頃、“アプリ婚”した夫婦が惨殺される悲惨な事件が連続して発生し、世間を騒がせていた。アプリでの出会いをきっかけに、一変する輪花の日常。家族や友人、輪花を取り巻く人物たちの“本当の顔”が次々に明かされていくなか、事件の魔の手は次第に輪花の身にも迫っていく…。

Ⓒ2024『マッチング』製作委員会