いまを生きるひとりの女性の悲しみと喜び『それでも私は生きていく』日本版予告編&新場面写真

『未来よ こんにちは』(16)で、第66回ベルリン国際映画祭 銀熊(監督)賞を獲得し、フランス映画界を代表する存在となったミア・ハンセン=ラブ監督の最新作『それでも私は生きていく』が、5月5日より公開される。併せて、日本版予告編と新場面写真6枚がお披露目となった。

サンドラは通訳者として働きながら、パリの小さなアパートで8歳の娘リンとふたり暮らしをているシングルマザー。彼女の父ゲオルグは、かつて哲学の教師として生徒たちからも尊敬されていたが、今は病を患い、徐々に視力と記憶を失いつつある。別居する母フランソワーズと共に彼のもとを頻繁に訪ねては、変わりゆく父の姿に直面し、自身の無力感を覚えるサンドラ。仕事、子育て、そして介護。長年自分のことどころではなかったサンドラだったが、ある日、旧友のクレマンと偶然再会し、自然と恋に落ちる。病を患う最愛の父に対する、やるせない思いと、新しい恋の始まりに対するときめきという相反する感情をサンドラは同時に抱くが……。

日本版予告編は、いまを生きるひとりの女性の悲しみと喜びを、瑞々しい季節の移ろいとともに描き出した。映像は、賑やかな街中で主人公サンドラが父ゲオルグのかつての教え子から声をかけられる場面からスタート。会話の途中でひとりで暮らすケアする様子が挿入され、涙を堪えきれなくなったサンドラはその場を立ち去ってしまう。父の介護のかたわら通訳の仕事、子育てなど懸命に日々を送る中で、旧友のクレマンと偶然再会し、自然に恋に落ちていく様子を捉えていく。クレマンとの関係を娘のリン(カミーユ・ルバン・マルタン)とオープンに話す様子や3人でのデートなど、ささやかな変化の兆しとともに、父に自分の姿が見えていないことに打ちのめされる様子など、喜びと悲しみが織り交ざったサンドラの姿を、移ろいゆく季節の瑞々しい風景とともに切り出していく。レア・セドゥをイメージして当て書きされたというサンドラのいまを生きるひとりの女性の等身大の姿を、監督の定番ともいえる35ミリフィルムで詩的に描き出した。

そんな本作は、ミア・ハンセン=ラブ監督が、前作『ベルイマン島にて』を手掛けた後、当時病床にあった父親の病から得たインスピレーションも盛り込みながら脚本を執筆。このことについて監督は「私の周りで起きていることを、なんとか理解しようとしていました。悲しみと再生という、正反対の二つの感情がどのように同時に存在し、影響し合うのかを、この映画で表現したかったんです」と振り返る。

新場面写真では、サンドラが献身的に父ゲオルグの介護に臨む姿に加えて、通訳として仕事に臨む様子、クレマンとのデート中に彼に視線を向ける姿、家族と過ごすクリスマスなど、劇中セドゥが魅せる様々な表情を切り出している。

なお、本作の“フランス版ビジュアルポストカード”付き全国鑑賞券(税込1,500円)を、メイジャーオンラインおよび新宿武蔵野館ほか一部上映劇場にて発売中。

『それでも私は生きていく』
2023年5月5日(金)より、新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開
監督・脚本:ミア・ハンセン=ラブ
出演:レア・セドゥ パスカル・グレゴリー メルヴィル・プポー ニコール・ガルシア カミーユ・ルバン・マルタン
配給:アンプラグド