松坂桃李「最悪だね」平川雄一朗監督にプレッシャーをかけられた子役に同情

柊あおいの同名青春恋愛漫画を、スタジオジブリが1995年にアニメ映画化し大ヒットした名作に、10年後のオリジナルストーリーも加えて、清野菜名と松坂桃李のダブル主演で映画化する実写版『耳をすませば』が、10月14日に公開初日を迎えた。同日に丸の内ピカデリーにて公開初日舞台挨拶が行われ、キャストの清野菜名、松坂桃李、山田裕貴、内田理央、安原琉那、中川翼、荒木飛羽、住友沙来、そして平川雄一朗監督が登壇した。

お気に入のシーンを聞かれたキャスト陣。中学生時代の聖司を演じた中川は「高台に行くまでの坂道のシーン」を挙げ、「後ろに(安原演じる)雫しずくちゃん載せていたので、スタッフさんから『絶対に落とすなよ』」と言われたことを告白。さらに、平川監督から「(大人の聖司役である)松坂桃李は、登ったけどね」とプレッシャーをかけられ、他のシーンでも「松坂桃李は、そうはしないと思うよ」と、あらゆる場面で松坂と比べられたことを明かすと、松坂は「最悪だね」と顔をしかめて中川に同情していた。

青春時代の甘酸っぱい思い出を聞かれた松坂は、「中学生の夏休みの最後に、部活のみんなで練習を頑張ったから、海で花火をしたんです。その時に、ロケット花火が全然違う方向に飛んで行っちゃって、背中に鬼の似顔絵が書いてあるような怖い感じの人のところに飛んで行っちゃったんです。『何やってんだ、てめえらコラー!』って砂浜を追いかけられて(笑)。砂浜を一生懸命走ったんですけど、仲間のひとりが転んで、捕まったんですよね。それで、さすがに置いていくのはまずいということで、みんなで戻って一斉に土下座して謝りました(笑)」と中学時代のエピソードを振り返り、「それはすごいイイ思い出(笑)」とニンマリ。これに山田が「それは“甘酸っぱい”じゃなくて“鬼辛い”」とツッコんで、会場が笑いに包まれていた。

『耳をすませば』
2022年10月14日(金) 全国公開
監督・脚本:平川雄一朗
原作:柊あおい「耳をすませば」
劇中歌:「翼をください」
出演:清野菜名 松坂桃李 山田裕貴 内田理央 安原琉那 中川翼 荒木飛羽 住友沙来
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント 松竹

【ストーリー】 読書が大好きで元気いっぱいな中学生の女の子・月島雫(安原琉那)。彼女は図書貸出カードでよく見かける、ある名前が頭から離れなかった。天沢聖司(中川翼)…全部私よりも先に読んでる…どんなひとなんだろう。あるきっかけで“最悪の出会い”を果たした二人だが、聖司に大きな夢があることを知り、次第に惹かれていく雫。聖司に背中を押され、雫も自分の夢を胸に抱くようになったが、ある日聖司から夢を叶えるためイタリアに渡ると打ち明けられ、離れ離れになってもそれぞれの夢を追いかけ、10年後また必ず会おうと誓い合う。それから10年の時が流れた、1999年。雫(清野菜名)は、児童書の編集者として出版社で働く傍ら夢を追い続けていたが、思うようにいかずもがいていた。もう駄目なのかも知れない…そんな気持ちが大きくなる度に、遠く離れたイタリアで奮闘する聖司(松坂桃李)を想い、自分を奮い立たせていた。一方の聖司も順風満帆ではなかった。戸惑い、もどかしい日々を送っていたが、そんな時の支えは聖司にとっても同じく雫であった。そんなある日、雫は仕事で大きなミスをしてしまい、仕事か夢のどちらを取るか選択を迫られる。答えを見つけに向かった先は…。

©柊あおい/集英社 ©2022『耳をすませば』製作委員会