2021年なすしおばら映画祭のクロージングで上映され、地元那須塩原で熱狂的に支持された、松本享恭&前田亜季共演の映画『川のながれに』が、11月11日よりフォーラム那須塩原で先行公開、11月25日より全国公開される。このほど、予告編と場面写真がお披露目となった。
那須塩原市を流れる「箒川(ほうきがわ)」で、SUP(スタンドアップパドルボード)のアウトドアガイドをしている主人公君島賢司(松本享恭)は、父を幼い頃に川の事故で亡くし、母と二人で生きてきた。その母を病気で亡くして、一人きりになる。母が生前言い残した「自由に生きなさい」という言葉、7年間世界を旅してきた女性森音葉(前田亜季)との出会いを経て、自分の生き方は、ただ流されているだけなのだろうかと疑問を持つ。しかし地元の人と自然に癒され、再び自分らしい生き方を見つめ直していく。
予告編は、紅葉の中を箒川の水面をボードに寝そべって揺られている主人公君島賢司の姿から始まり、亡くなった母にひとり手を合わせる姿が映し出される。次のカットで、世界を旅してきた女性森音葉は、吊り橋で夢中になって絵を描いている。賢司も好きな川瀬巴水が描いた那須塩原を音葉に案内するために、版画の名残を求めて各所を歩く2人の姿。「変わらないものなんてない」その音葉の言葉の後に、死んだと聞かされていた父親が24年ぶりに姿を現す。父の言っている事が全く理解できず、混乱する賢司。このままでいいのだろうか、ふと自分の生き方に疑問を持つ。「変わるのも変わらないのもダメじゃない。よく考えて自分で決めたのならいい。落ち葉だって流されているのではなく、案外自分で望んで川に落ちる落ち葉もあるのかも」音葉の人生を表現する言葉。その後美しい那須塩原の景色と、人々の様子が映し出され、「万物流転。人は同じ川に入ることは出来ない。流れる水は前とは違うものだし、誰もが以前の自分とは違う」賢司の父親の言葉が重なり、賢司が顔を上げる。タイトルの出る、紅葉で真っ赤に染まる箒川に、1枚のもみじが浮かべられ流されるシーンは美しく印象的なシーンとなっている。
場面写真は、主人公の賢司と彼を囲む人々、そして美しい自然を垣間見ることが出来る。
2022年11月11日(金)より、フォーラム那須塩原で先行公開
2022年11月25日(金)より、池袋シネマ・ロサ、シモキタ-エキマエ-シネマ K2他にて全国順次公開
プロデュース:川岡大次郎
監督・脚本:杉山嘉一
出演:松本享恭 前田亜季 小柴カリン 大原梓 松本健太 安居剣一郎 林田麻里 森下ひさえ 三上市朗 青木崇高 音尾琢真
配給:株式会社コンセント
配給協力:SDP
【ストーリー】 母親を病で亡くし、一人きりになった君島賢司。彼は、心の赴くまま世界中を旅し塩原に移住した女性と出会い、今までの人生に疑問を抱く。「今まで自分はただ流されて生きていたのかも」初めての感情に戸惑う賢司に、想いを寄せる温泉旅館若女将の幼馴染や東京で働く元彼女、さらに、幼い頃に死んだと聞かされていた父親が現れ、穏やかだった賢治の心にさざなみが拡がる…。
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