野崎智子「アートを見ているような感覚」福地桃子 × 岡山天音『あの娘は知らない』予告編

レプロエンタテインメントが主催する映画製作プロジェクト「感動シネマアワード」でグランプリに輝いた企画として、主演・福地桃子、監督・井樫彩で制作された『あの娘は知らない』が、9月23日に公開される。このほど、予告編と出演者のコメントがお披露目となった。

海辺の町でひっそりと旅館を営む中島奈々と、喪ってしまった恋人の足跡を辿りその町に行き着いた青年・藤井俊太郎。お互いに「喪失」を抱えた二人の新しい紐帯と希望を描く本作は、若者の心情を捉える確かな作劇と特有の映像センスで観客を魅了してきた井樫彩監督の最新作であり、『真っ赤な星』以来の長編オリジナル作品となる。

『彼女来来』(2021年)の山西竜矢監督が編集した予告編では、海を背景に町を自転車で駆け抜ける奈々、旅館で朝食を食べる奈々と俊太郎、風情ある花屋を訪れる二人、漁船に乗りどこかへと向かう二人など、奈々と俊太郎の物語を想起させるようなシーンが随所に使用されている。物語だけでなく、井樫彩監督の映像感覚を存分に味わえる内容となっている。

■野崎智子(かなえ役)コメント
この作品に関われたこと、撮影出来たこと本当に感謝しています。ひと足お先に拝見させて頂いたのですが、映像がとても美しかったです。画角だったり光の入り具合などひとつのアートを見ているような感覚でした。きっと誰かの心に届き響く作品となっておりますので、是非多くの方に見ていただきたいです。映画館で何度も観たい。そう思える作品でした。

■吉田大駕(翔太役)コメント
今回の『あの娘は知らない』がはじめての映画の出演でした。すごくワクワクドキドキしましたが、監督やスタッフの皆さんや出演者の皆さんがとてもやさしかったので、楽しくのびのびと撮影できました。きれいな景色もでてくるすてきな映画になっています。みなさん是非みてください!

■赤瀬一紀(優太役)コメント
監督の映画には誰にも出せない空気に独自の生彩があり、観る度、胸の奥に残るナニカと井樫監督作品が好きだという思いに浸ってしまいます。今作も私の中の特別な作品でした。監督とお仕事が出来ることは私にとって、今も昔も一番特別で誇りです。そんな大切な映画『あの娘は知らない』の魅力を感じてください。

■丸林孝太郎(順一役)コメント
誰しもが、人知れぬ孤独を抱えている。気が付かなければ、なんと無く笑って過ごせたのかもしれない。けど、向き合ったからこそ、響き合える相手に出会える。それは、一生の内で掛け替えの無い相手になるかも知れません。孤独を感じる事もそう悪くは無いと、この脚本を読みそう思えました。

■上野凱(拓馬役)コメント
血のつながりや、生まれた場所など関係なく、自分と相手の状況、状態がよくない時に寄り添い、支え合う気持ちをお互いに許す事ができるなら、人間はどんなに救われるだろうか。と撮影時に考えました。人じゃなくとも、救ってくれるなにかに身を委ねる事で、助かる事ができるなら、なにかに甘えてみる事も大事な事だなと思います。

■久保田磨希(克子役)コメント
第二次ベビーブーム世代の私は、「勝たなきゃいけない、前に出ないといけない、休んでは行けない」と追い立てられて生きてきた気がします。そんな私でも、大袈裟なお節介より、ただ寄り添うことが、そして寄り添ってくれることにこんなに助けられるんだなと思わせてくれた映画です。この街の住人になれたことが嬉しいです。

■諏訪太朗(横田役)コメント
自分の娘のように若い井樫彩監督との撮影は、いつも私に新しい風を送り込んでくれます。真っ直ぐで、手垢の付いていない感性。初めて顔を合わせた時、これは恐るべき娘だと私は思いました。そんな彼女から繰り出される映像作品は、とても繊細で瑞々しいのです。

■安藤玉恵(ママ役)コメント
海がきれいな某所にあるスナックで撮影をしていました。観光で訪れていたらそこまでは感動しなかったかもしれないけれど、これから面白い作品をたくさん作る監督と一緒の時間を過ごしていたので、海やそこを照らす光がとてもきれいに見えたんです。あの娘が知らない「何か」はきっとそれなんじゃないかなと思っています。

『あの娘は知らない』
2022年9月23日(金・祝) 新宿武蔵野館ほか全国公開
監督・脚本:井樫彩
出演:福地桃子 岡山天音 野崎智子 吉田大駕 赤瀬一紀 丸林孝太郎 上野凱 久保田磨希 諏訪太朗 安藤玉恵
配給:アーク・フィルムズ、レプロエンタテインメント

【ストーリー】 若くして、海辺の町にある旅館・中島荘を営む中島奈々(福地桃子)。中島荘が休業中の9月上旬、ひとりの青年・藤井俊太郎(岡山天音)が「どうしても泊めてほしい」と訪ねてくる。彼は一年前に愛する人を失い、その恋人が亡くなる直前に、この旅館に宿泊していたと語る。奈々は亡くなってしまった俊太郎の恋人のことがすぐに思い当たり、彼女について、「笑顔が印象的でした」と振り返る。俊太郎は恋人の足跡を辿り、彼女の死を理解するために、昼も夜も町に海にと彷徨い、歩き回る。そんな俊太郎の姿を目にしていた奈々は、この土地の案内役を買って出て、いつしか彼と行動をともにするようになり…。

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