「自分勝手な人間のブルース」「ふと立ち止まるきっかけに」静かな島に小さな波紋?『私を判ってくれない』予告編

鹿児島県長島町を舞台に初めて制作された映画『夕陽のあと』(19)。「長島町にふたたび映画を」という町民の想いから生まれた『私を判ってくれない』が、9月3日より地元の鹿児島ガーデンズシネマにて先行公開、9月9日より全国公開される。このほど、予告編と、キャスト&監督のコメントがお披露目となった。

東京から故郷の島、鹿児島県長島町へ突然帰郷した城子。彼女は3年前に長島町を舞台にした映画で主演デビューをするはずが、制作が頓挫し姿をくらましていた過去があった。島には映画制作にお金を出していた人もいて、中には「制作費詐欺事件」として城子を恨んでいる人もいる。一方、生まれてこの方30年以上島を出たことがない由記乃は、両親と妹と共に実家で暮らしていたが、根無草の城子が突然同居することになり、日常が脅かされる。そして、再び「映画を撮る」と云い始める城子。それをきっかけに、静かな島にいくつのも小さな事件が巻き起こる。

予告編では、東京から島へ帰ってきた城子と生まれてこの方30年以上島を出たことがない由記乃の再会という、対照的な二人が抱えるそれぞれの葛藤が、静かな島に小さな波紋を起こしていく様子が描かれている。

▼キャスト&スタッフ コメント

■近藤有希(監督/脚本/編集)
勝手気ままな人間に魅力を感じていました。人の顔色を伺うことなく、他人の意見に左右されず、自分の信念を貫いていく。「あ、違ったかも」と後で思っても、「もっと賢いやりかたがあったかも」と判っても、今更「ごめん」なんて言えない。空回りしながら人に否定されながら、懸命に生きていく。そんな自分勝手な人間のブルース。でも思うようにいかずにジタバタ生きている。そんな二人の女性の、誤解される生き方を見ていただければと思います。

■水落拓平(監督/脚本/編集)
鹿児島県出水郡長島町。物語の序盤に起こる小さな事件で、この島で穏やかに暮らす人々の日常が、少しだけ脅かされていきます。ほんの少しなので、彼らは何かを突きつけられている事に気づいていません。しかし彼らは正義感や優しさ、冷静さ、そして勇気を問われていて、失敗を繰り返しながら少しずつ答えを見つけようと模索し始めます。彼らが正しくあること、優しくあること、冷静であること、勇敢であることを応援しながら、この映画が目まぐるしい日常の中で、ふと立ち止まるきっかけになる時間になればと願っています。

■平岡亜紀(高畑城子役)
私の演じた城子は、自分勝手、よく言えば自分に正直な性格。相手に言わなくていいようなことを言ってしまう・・・そんな性格で周りからは嫌われているのですが、どこか憎めない部分もある。皆様も一度はそんな人に出会ったことがあるのではないでしょうか。しかし、時にその悪とされる性格は、どこかで誰かの背中を押しているかもしれない。もどかしく、愛おしい人間模様が描かれています。ゆっくりじわじわと、心の奥に染みてくるような、そんな映画です。是非、劇場でご覧ください。

■花島希美(市村由記乃役)
この映画は、鹿児島県の長島町と言う自然豊かな、素敵な町で撮影されました。鹿児島と東京のスタッフ、出演者、さまざまな方々の協力で作られた、あたたかい作品です。たくさんのご支援をいただき、この映画が上映されることをとても嬉しく思います。本当にありがとうございます。世の中には理不尽なことや思い通りに行かないことがたくさんあると思います。でも、あなたのことを見てくれている人がきっといます。この映画が多くの方に観ていただけたら、そして、少しだけでもあなたの希望となれたら嬉しいです。

『私を判ってくれない』
監督・脚本・編集:近藤有希 水落拓平
プロデューサー:小楠雄士 
出演:平岡亜紀 花島希美 鈴木卓爾 今井隆文 西元麻子
配給:フルモテルモ

【ストーリー】 城子は3年前にこの島を舞台にした映画で主演デビューするはずだったが、制作は頓挫。島で映画制作にお金を出していた人の中には、いまだに城子を恨んでいる人もいる。 一方由記乃は、ずっと家族と実家暮らしをしていたのだが、根無草の城子が突然同居することになり、日常が脅かされる。東京から島に突然帰ってきて、再び「映画を撮る」と云い始める城子。それをきっかけに、静かな島にいくつのも小さな事件が巻き起こる。

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