樋口真嗣監督「とてもいい映画」、片桐仁「世界中の人に見て欲しい!」著名人絶賛!『掘る女 縄文人の落とし物』予告編

『≒草間彌生 わたし大好き』『氷の花火 山口小夜子』が話題となった松本貴子監督のドキュメンタリー『掘る女 縄文人の落とし物』が、7月下旬に公開される。このほど、予告編とポスタービジュアルがお披露目となり、併せて、各界著名人より本作を絶賛するコメントが寄せられた。

2021年7月に「北海道・北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産に登録され、再評価が進む縄文文化。今から約1万6千年~3千年前に作られた奇妙なデザインの土器や、どこか可愛げのある造形の土偶の謎は、多くの現代人を惹き付けている。しかし、本作が光を当てるのは、その「発掘」に魅せられた女性たち。『≒草間彌生 わたし大好き』『氷の花火 山口小夜子』が話題となった松本貴子監督の最新作は、縄文遺跡の発掘調査に携わる女性たちを3年間にわたって記録したドキュメンタリーだ。圧倒的に男性優位の考古学界で、汗みどろになりながらスコップを地面に這わせる彼女たちが、観るものを縄文時代へと誘う。ナレーションは「銀河鉄道999」のメーテル役で知られる池田昌子が担当。劇中では一部、スソアキコさんのイラストによる可愛らしいアニメーションも使用されている。

▼著名人 絶賛コメント

■樋口真嗣(映画監督『シン・ウルトラマン』)
10年以上前のことです。自宅前の地下から遺跡が見つかって夏休みのあいだ発掘作業が行われたのを暇に任せて毎日見下ろしていました。驚いたのは掘るだけ掘って調べるだけ調べたら土でまた埋めてしまうことでした。まあ大したものも出なかったからかな、と思って本作を見ると驚くべきことに日本各地の大きな遺跡も埋め戻してしまうのです。何千年の歴史を地中に潜って旅をして、ちょっとだけ21世紀の空気に触れて、また土の中に旅立つ…なるほど!だからナレーションが「永遠の時の流れを旅する女」なんですね!四六時中、土に向かい、俯いて作業している、彼女たちそれぞれの人生が素敵に輝いていました。茶色い土ばかりがうつるけど、とてもいい映画です。

■片桐仁(芸人・俳優・彫刻家)
最初はみんな宝探し…。でも、30年掘り続けると『3500年前の縄文人が、すぐそこに居る』と実感できるほどのシンクロ率!驚いた!羨ましい! そして何しろ楽しそう!世界中の人に見て欲しい!!

■光浦靖子(タレント)
土偶は何のために作られたのか、勝手に想像していいんですって。だってその時代、文字がなかったから、確かめようがないんですって。それを聞いてから土偶ファンになりました。掘る女たち。何かに夢中になってる人独特の、地味で、平和的で、いつもクスクス笑ってて、とても美しいです。

■春風亭昇太(落語家)
僕もお城の発掘に携わっているが、発掘とはさまざまな経験の中から、ある程度の「あたり」をつけ見えない事は頭の中で探り、その確証を得るために掘るものだ。なんだか大人の恋にも似てるなって思う。発掘している女性達の顔は昔から好きだった人の心を掴んだ時の歓びの笑顔のよう。違うのはそのドレスが汗だくの作業服って事だけだ。

■譽田亜紀子(文筆家/「はじめての土偶」など著書多数)
ああ、本当に良い映画が産まれたなと思った。きっと土偶も土器も、縄文人も喜んでいるだろう。そうそう、こうやって私ら(土偶とか土器)は、作業員のおばちゃんたち(遺物のお産婆さん)によって、もう一回世界に産み出されたんだよってつぶやきが聞こえた。

■望月昭秀(縄文ZINE)
発掘は可愛いものじゃない。綺麗な服などもってのほかで、時には泥にまみれたり、頭に栗が落ちてきたりもする。だからと言って本作に描かれる女性たちが輝いていないわけじゃない。それどころかビカビカに眩しいくらいに輝いているのだ。正直に言えば何度か思いがけず感動してしまった。これはまごうことなき人生の話だった。

■山舩晃太郎(水中考古学者)
登場人物の目を見ていると、目頭が熱くなるほど共感できた。夢中になるってこうゆうことなんだと。僕も彼女達みたいな目をして発掘しているだろうか…そして、その眼差しは、現代の発掘現場ではなく、古代の日本人が生活している風景を眺めているのだなぁとも感じさせてくれる。この映画で皆さんもタイムトラベルしてみませんか?楽しいですよ。

■浜田統之(星のや東京総料理長)
焼く・蒸す・煮る・干す・茹でる・燻製・塩蔵。現代の料理で、縄文人がやっていないことを探す方が難しい。いつか縄文人を超える料理を創りたいと、様々なチャレンジをフレンチで試みてきた。その食を考える上での“リアル”がこの映画には、ある。

■森崎英五朗(トンネル専門工事業/寿建設株式会社 代表取締役社長)
トンネル工事は空間と空間をつなぐために掘る仕事ですが、遺跡発掘は現在と過去をつなぐために掘るんですね!そして掘った先には「貫通」ではなく「発見」がある。同じ「掘る」でも大きな違いがあることが面白い。

『掘る女 縄文人の落とし物』
2022年7月下旬、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
監督:松本貴子
ナレーション:池田昌子
音楽:川口義之(栗コーダーカルテット)
出演:大竹幸恵 八木勝枝 伊沢加奈子
配給:ぴけプロダクション 

【作品概要】 2021年7月に「北海道・北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産に登録され、再評価が進む縄文文化。今から約1万6千年~3千年前に作られた奇妙なデザインの土器や、どこか可愛げのある造形の土偶の謎は、多くの現代人を惹き付けている。しかし、本作が光を当てるのは、その「発掘」に魅せられた女性たち。『≒草間彌生 わたし大好き』『氷の花火 山口小夜子』が話題となった松本貴子監督の最新作は、縄文遺跡の発掘調査に携わる女性たちを3年間にわたって記録したドキュメンタリーだ。圧倒的に男性優位の考古学界で、汗みどろになりながらスコップを地面に這わせる彼女たちが、観るものを縄文時代へと誘う。ナレーションは「銀河鉄道999」のメーテル役で知られる池田昌子が担当。劇中では一部、スソアキコさんのイラストによる可愛らしいアニメーションも使用されている。

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