樋口真嗣「作品のアイデアは自衛隊基地での妄想から」アニメ「ひそねとまそたん」放送前夜祭レポート

航空自衛隊が管理するドラゴンと新人搭乗員たちの斬新なお仕事ストーリーが展開するTVアニメ「ひそねとまそたん」が4月12日(木)24:00からTOKYO MX他にて放送開始。これに先だち4月11日に「ひそねとまそたん」の1話と2話が新宿ピカデリーにて先行上映され、上映後のトークイベントに樋口真嗣総監督、甘粕ひそね役の久野美咲、貝崎名緒役の黒沢ともよ、OPテーマを歌う福本莉子が登壇した。

作品上映後の観客の前に登場した樋口、久野、黒沢、福本の4人。観客の拍手にご満悦の樋口は「(拍手が)嘘でも嬉しい。義理でも嬉しいです。オリジナルでやらせてくださいというところから始まって、皆んなで作り上げていったので、それが会場の皆さんに受け入れられて嬉しいです。特に(主人公の)ひそねは、ドキドキしながら送り出しました。嫌われていたらどうしようかと思って…」とコメント。すかさず甘粕ひそね役の久野が「(ひそねは)だ、大丈夫でしたか…?」と客席に問いかけると、会場から大きな拍手が沸き起こった。「ひそねは本当に変わった子。皆さんがひそねを見てどう思うのかが一番気になっていたので、本当に良かったです」と久野はホッとした表情を見せた。

貝崎名緒役の黒沢は、自身の役について「ヤンキー・ツインテイルが最高に可愛い。第三者的に見ても好き」とニッコリ。「もどかしい気持ちをどこにぶつけていいか分からない、大人になっていく過程の女の子。そんな不安定さも魅力」と自身の役柄を分析した。

戦闘機になるドラゴンのアイデアについて聞かれた樋口は「自衛隊の基地によくロケハンへ行くんですけど、写真を撮ってはいけない場所が必ずある。そこを見ると格納庫がひとつだけポツンとあったりして。妄想で、あの中に俺たちが本当に見てはいけない何かを隠してるんじゃないか?デカい生き物が一匹ぐらいはいるんじゃないか?と考えていて(笑)」と作品ができるきっかけを明かした。

主題歌を歌った福本は「声を出しやすくするため、ジムで20分間走ってからレコーディングしました」とコメント。これに対して樋口は「何色もついていない声が欲しくて、福本さんを見つけた。ボイトレも禁止にしてね(笑)」と語り、会場を驚かせていた。

「ひそねとまそたん」
4月12日(木)24:00からTOKYO MX他にて放送開始
原作:BONES・樋口真嗣・岡田麿里
総監督:樋口真嗣 
監督:小林寛 
シリーズ構成:岡田麿里
キャラクター原案:青木俊直
キャラクターデザイン:伊藤嘉之 
メインメカニックデザイン:河森正治
モンスターコンセプトデザイン:コヤマシゲト 
コンセプトデザイン:okama
アニメーション制作:ボンズ
声の出演:久野美咲 黒沢ともよ 河瀬茉希 新井里美 名塚佳織 朴璐美 梶裕貴 徳本恭敏 釘宮理恵 諏訪部順一 中田譲治 神田松之丞

【ストーリー】 「私は、君とソラを飛ぶ。」甘粕ひそねは、航空自衛隊の岐阜基地に勤務を始めた新人だ。素直すぎて無意識で他人を傷つけるのに疲れ、任期限定の自衛官を選んだのだ。だが、運命の出逢いが彼女の人生を根底から変える。基地に秘匿された戦闘機に擬態するドラゴンがひそねを選び、大空高く舞いあがったのだ。こうして「OTF(変態飛翔生体)」であるドラゴンに乗り込む飛行要員が、ひそねの仕事になった。国家的な命運を左右するとも言われるドラゴンには、はたしてどんな秘密が隠されているのだろうか……。

(C)BONES・樋口真嗣・岡田麿里/「ひそねとまそたん」飛実団