カリスマ的人気を誇る漫画家・山本直樹が独創的な感性と世界観で「カルト」の世界に切り込み、人間の欲望をあぶり出した問題作を、鬼才・城定秀夫監督が磯村勇斗主演で映画化する『ビリーバーズ』が、7月8日より公開される。このほど、本作の予告編と場面写真がお披露目となり、併せて、主題歌が曽我部恵一による書き下ろし楽曲「ぼくらの歌」に決定した。
とある孤島で生活をする二人の男と一人の女。ニコニコ人生センターという宗教的な団体に所属する3人は、オペレーター、副議長、議長と互いに呼び合い、共同生活を送っていた。それは俗世の汚れを浄化するため、メールで送られてくる不可解な指令“孤島のプログラム”を実行し、“安住の地”へ出発するための修行だったが…。
主題歌を担当するのは、音楽を兼任する曽我部恵一。予告編前半の長閑な孤島生活から一転、後半はカオスな世界に突入する本作の世界観を、曽我部恵一が作り出す不穏かつ繊細なサウンドトラックが盛り上げる。
▼スタッフ&キャスト コメント
■曽我部恵一(音楽・主題歌)
山本直樹×城定秀夫。透明なエロスとタナトスが真っ赤に爆発するに決まっている。そんな映画に音楽をつけろと。強大な思想に幻惑され、絡め取られていく個人の純情。自分の何かが間違いを、バグを起こすような方向に行け行けと、自らを鼓舞しながら音楽を作った。それで、ぼくの中のエロスとタナトスも、この夏のなかで少しは解放されたようです。
■毎熊克哉(第三本部長役)
とんでもない問題作がこの世に!生まれ出て。ほっぽり出されて。どうやって生きていこうかと路頭に迷い。何かを信じてしがみつき。騙されて。交差して。またひとりぼっち。でもまた信じたい。努力しなければ。僕は第三本部長という役を演じました。この映画には希望があるはず!お楽しみに。
■山本直樹(主催者「先生」役)
人生初弾着、初血糊という貴重な経験をさせていただきました。個人的にはこっ恥ずかしい限りですが、楽しんでいただけたら幸いです。原作者として自分が20数年前に書いたセリフを面白がり、感銘を受け、笑えたというのは、城定監督と役者陣の素晴らしさによるものなのでしょう。
『ビリーバーズ』
2022年7月8日(金)より、テアトル新宿ほか全国順次公開
監督・脚本:城定秀夫
原作:山本直樹「ビリーバーズ」
音楽:曽我部恵一
主題歌 : 曽我部恵一「ぼくらの歌」
出演:磯村勇斗 北村優衣 宇野祥平 毎熊克哉 山本直樹
配給:クロックワークス SPOTTED PRODUCTIONS
【ストーリー】 とある孤島で生活をする二人の男と1人の女。男の1人は「オペレーター」(磯村勇斗)、女は「副議長」(北村優衣)、もう1人の男は「議長」(宇野祥平)と互いに呼び合い、揃いのTシャツを着ている。「ニコニコ人生センター」という宗教的な団体に所属している3人は、「孤島のプログラム」と呼ばれる無人島での共同生活を送り「安住の地」へと旅立つ日に思いを馳せていた。朝の瞑想、昨晩見た夢の報告、テレパシーの実験、といったメールで送られてくる不可解な指令を実行し、時折届けられる僅かな食料でギリギリの生活を送る。それらすべてが、性欲や過度な食欲に物欲といった俗世の汚れを浄化し「安住の地」へ出発するための修行なのだ。だが、飢えとの戦い、突如現れた外界からの侵入者、ほんの僅かなほころびは、徐々に互いの本能と欲望を暴き出していく。
©山本直樹・小学館/「ビリーバーズ」製作委員会