今や名実ともにフランスを代表する女性監督のミア・ハンセン=ラブが、彼女自身が熱狂的ファンであるイングマール・ベルイマンによって愛された島を舞台に描くひと夏の物語で、第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され高評価を得た『ベルイマン島にて』の公開日が4月22日に決定し、併せて、予告編がお披露目となった。
時は現代、映画監督カップルのクリスとトニーは、アメリカからスウェーデンのフォーレ島へとやって来た。クリスは認められてまだ日が浅く、パートナーのトニーは既に名を成している。創作活動にも互いの関係にも停滞感を抱いていた二人は、敬愛するベルイマンが数々の傑作を撮ったこの島でひと夏暮らし、インスピレーションを得ようと考えたのだ。やがて島の魔力がクリスに作用し、彼女は自身の“1度目の出会いは早すぎて2度目は遅すぎた”ために実らなかった初恋を投影した脚本を書き始める。それでも結末だけはどうしても思い浮かばず悩むクリスだったが、島で見つけた新しい暮らし方や思いがけない出会いが、彼女の心模様を変えていく。
予告編は、映画監督カップルのクリス(ヴィッキー・クリープス)とトニー(ティム・ロス)がスウェーデンの“フォーレ島”へやってくるシーンから始まる。“フォーレ島”、そこは巨匠イングマール・ベルイマンが数々の傑作を生みだした島である。彼のかつての仕事場が現在は世界中のアーティストに開放されており、クリスとトニーは新作のインスピレーションを得ようとひと夏を過ごすことにしたのだ。一面真っ青で煌びやかな海に、心が晴れやかになるような青空、大自然の緑に囲まれた時間に、「穏やかで完璧すぎて」「息が詰まる」と言うクリス。一方、トニーは涼しい顔で「落ち着くよ」と答える。“離婚する人が続出した映画”と言われたベルイマン監督の『ある結婚の風景』が撮影された家で過ごすうちに、まるでその魔力にかかったかのように少しずつギクシャクし始める二人。そんな中でクリスは、フォーレ島で再会し恋心が再燃するかつての恋人同士の物語を紡ぎ始める。だが、クリスが「脚本執筆は拷問みたい」と悪戦苦闘しながら書いた新作の構想を相談しても、「(そんなに辛いなら)他のことをやれば?」とトニーは他人事のようにクールな返事しか返してくれない。そんな彼に苛立ちを隠せないクリス。やがて島で見つけた暮らしや思いがけない出会いが、彼女の心模様を変えていく…。イングマール・ベルイマンの息吹がそこかしこに残る北欧の島でひと夏過ごしたクリスとトニー、クリスの脚本の中のカップル。果たして、彼らの物語の行方は…?
『ベルイマン島にて』
2022年4月22日(金)より、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開
監督・脚本:ミア・ハンセン=ラブ
出演:ヴィッキー・クリープス ティム・ロス ミア・ワシコウスカ アンデルシュ・ダニエルセン・リー
配給:キノフィルムズ
【ストーリー】 アメリカからスウェーデンのフォーレ島にやってきた映画監督カップルのクリス(ヴィッキー・クリープス)とトニー(ティム・ロス)。創作活動にも互いの関係にも停滞感を抱いていた二人は、敬愛するベルイマンが数々の傑作を撮ったこの島でひと夏暮らし、インスピレーションを得ようと考えたのだ。やがて島の魔力がクリスに作用し、彼女は自身の初恋を投影した脚本を書き始めるのだが…。
© 2020 CG Cinéma – Neue Bioskop Film – Scope Pictures – Plattform Produktion – Arte France Cinéma