現代最高峰の異才監督ギレルモ・デル・トロが、作品賞・監督賞を含むアカデミー賞4部門を受賞した前作『シェイプ・オブ・ウォーター』に続き、再びサーチライト・ピクチャーズとタッグを組んだ最新作で、ブラッドリー・クーパーが主演を務める『ナイトメア・アリー』が、2022年2月25日より公開される。このほど、現地時間12月1日にNY・リンカーンセンターにてワールドプレミアイベントが行われ、ブラッドリー・クーパー、ルーニー・マーラ、ギレルモ・デル・トロ監督らが登壇した。併せて、ポスタービジュアルがお披露目となった。
会場であるニューヨークのリンカーンセンターのロビーには劇中に登場するサーカスをイメージした装飾が施され、錚々たるキャスト陣のキャラクターポスターも貼り出されるなど豪華絢爛な雰囲気の中でイベントは開催された。マスコミの前にキャスト陣が姿を現すカーペット会場は、映画の妖しげかつゴージャスな雰囲気を表現するかのように、一面ブラック&ゴールド仕様に。『シェイプ・オブ・ウォーター』で第90回アカデミー賞の作品賞と監督賞等を獲得したギレルモ・デル・トロ監督の最新作ということもあって、大勢のマスコミ陣が出席。豪華キャスト&スタッフ陣の登場をいまかいまかとカメラを構えて待ち受けるなか、ギレルモ・デル・トロ監督に続き、主演のブラッドリー・クーパー、ルーニー・マーラ、デヴィッド・ストラザーン、リチャード・ジェンキンス、マーク・ポビネッリ、ホルト・マッキャラニー、ティム・ブレイク・ネルソン、クリフトン・コリンズ・Jr、さらには公私ともにデル・トロ監督とパートナーの脚本キム・モーガン、美術のタマラ・デヴェレルといった豪華面々が登場。四方八方からフラッシュの嵐を受けながら笑顔で応対し、さらにブラッドリー・クーパーとルーニー・マーラは久々の再会を喜んでハグ。世界的パンデミックの影響で一時は撮影を中断した本作だが、長期撮影を乗り越えたキャスト陣の仲の良さを垣間見せた。
デル・トロ監督はこの題材にチャレンジした理由について、「(この映画は)ウィリアム・リンゼイ・グリシャムの素晴らしい小説に基づいている。ノワール小説は時折、社会不安の時代に現れるドラマなんだ。時代を反映している。私たちは時代ドラマであると同時に、ノワールを今、再解釈する映画を作ろうと思ったんだ」とコメント。続けて、ストーリーについて「この映画は真実、嘘、大衆迎合や詐欺、何かにすがりつきたい人々を描いている。ひとつの不安の時代の形なんだ。少なくとも我々が感じた、今の時代の不安が反映されている」と語ると、脚本のキム・モーガンが「アメリカン・ドリームに関しての映画ね。まだ存在しているけれど、実現がとても困難な“何か”ね」と明かし、デル・トロ監督が「それは常に悪夢(ナイトメア)だ」と笑顔を見せた。
その後、ワールドプレミアの舞台挨拶に一同でステージに登壇し、客席から大きな声援で迎えられた面々。ギレルモ・デル・トロ監督やキャスト陣による挨拶等も行われ、ますます熱気に包まれていくなか、プレミアに出席できなかったケイト・ブランシェットがロンドンからライブビデオで飛び入り参加し、会場のボルテージはMAXに。終始笑顔の絶えないトークイベントが展開し、イベント終了時には万雷の拍手が巻き起こるなど、大盛況のイベントとなった。
ポスタービジュアルには、ショービジネスでの成功を目指すスタンを演じるブラッドリー・クーパー、スタンの前に現れる謎めいた女性精神科医を演じる、2度のオスカーに輝くケイト・ブランシェット、ショービジネスの階段を駆け登っていくスタンを支えようとする健気な女芸人モリーを演じるルーニー・マーラ、スタンが自らの師とする、かつての一流読心術師ジーナ演じるトニ・コレットらの姿が収められる。スタンを始め、4人のキャラクターが怪しげな表情を漂わせるさまが印象的だが、スタンの“往く”先にそれぞれのキャラクターたちがどのように絡んでくるのか目が離せないと同時に、ギレルモ・デル・トロ監督らしいその世界観と、劇中で広がっていく美しい悪夢に引き込まれるような雰囲気を纏ったデザインに、デル・トロ監督ファンのみならず全映画ファンが魅了されること間違いなしだ。
『ナイトメア・アリー』
2022年2月25日(金) 全国公開
監督:ギレルモ・デル・トロ
出演:ブラッドリー・クーパー ケイト・ブランシェット トニ・コレット ウィレム・デフォー リチャード・ジェンキンス ルーニー・マーラ ロン・パールマン デヴィッド・ストラザーン
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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