エル・ファニング「誰だって後悔してる」娘は認知症の父親の幻想を理解できるのか?『選ばなかったみち』予告編&キービジュアル

イギリスの名匠サリー・ポッター監督の実体験に基づいた感動の問題作で、ハビエル・バルデムとエル・ファニングが父娘役で初共演する『選ばなかったみち』が、2022年2月25日より公開される。このほど、本作の予告編とキービジュアルがお披露目となった。

本作は、「人生の岐路で自分の選んだ道は正しかったのか、もしも別の選択をしていたら?」と胸の奥底にしまい込んだ過去の大切な出来事や記憶を繋ぎながら、人生の奥深さに迫る感動作。ニューヨークに住むメキシコ人移民レオは作家であったが、認知症を患い、誰かの助けがなくては生活がままならず、娘モリーやヘルパーとの意思疎通も困難な状況になっていた。ある朝、モリーはレオを病院に連れ出そうとアパートを訪れる。モリーが隣にいながらもレオは、初恋の女性と出会った故郷メキシコ、作家生活に行き詰まり一人旅をしたギリシャへと彼女とは全く別々の景色をみるのだった。

予告編は、娘モリー(エル・ファニング)が、ニューヨークのアパートで一人で暮らす父レオ(ハビエル・バルデム)を病院へ連れていくために彼を訪ねる、ある朝のシーンから始まる。二人は意思の疎通もままならない。二人が向かう先々でレオは面倒を起こし、モリーは仕事の重要なプレゼンを当日に控えながら予定を何度も変更せざるを得ない…。映像は、レオがかつて選ばなかった人生「初恋の女性と出会った故郷メキシコ、作家生活に行き詰まり一人旅をしたギリシャ」を彼の幻想として捉え、一緒にいるはずなのに二人が見ている全く別の景色を交差させながら進んでいく。厳しい現実に押しつぶされそうになるモリーだが、父に寄り添い手を握り続ける。ニューヨークから移りゆく、レオの幻想として繰り広げられるメキシコの荒野や灯火、ギリシャの広大な海…どこか夢幻的で観る者に臨場感と感動を与える映像美にも注目だ。

キービジュアルには、モリーがレオの頬に手を置き優しい笑顔を向け、父と真っすぐ見つめ合う本作の印象的なシーンが大胆に収められ、「あの日、あの時、あの瞬間――歩んでいたかもしれない人生に、会いに行く。」と主人公レオが劇中繰り広げる心の旅を代弁する言葉がキャッチコピーとして綴られる。

レオが幻想として往来する世界は、人生の岐路でもしも別の選択をしていたら、辿ったであろう人生なのかもしれない。サリー・ポッター監督は「私はこの映画を、人生の奥深さに迫る作品にしようと考えていました。悲しい場面もありますが、一筋の光が与えられればと思いました。観客の皆さんには、レオの物語を通して、複雑で神秘的な自分の人生を追い求めてもらえたらと願っています」と語っている。

『選ばなかったみち』
2022年2月25日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開
監督・脚本:サリー・ポッター
出演:ハビエル・バルデム エル・ファニング ローラ・リニー サルマ・ハエック
配給:ショウゲート

【ストーリー】 ニューヨークに住むメキシコ人移民レオ(ハビエル・バルデム)は作家であったが、認知症を患い、誰かの助けがなくては生活がままならず、娘モリー(エル・ファニング)やヘルパーとの意思疎通も困難な状況になっていた。ある朝、モリーはレオを病院に連れ出そうとアパートを訪れる。モリーが隣にいながらもレオは、初恋の女性と出会った故郷メキシコ、作家生活に行き詰まり一人旅をしたギリシャへと彼女とは全く別々の景色をみるのだった。

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