鳴海唯「実際に携帯がない生活を送ってみた」、仲万美「寂しい気分になる音楽を四六時中聴いた」『偽りのないhappy end』特報映像

2011年の『ヒミズ』から10年間、園子温監督のほとんどの作品の助監督を務め、園監督に師事してきた松尾大輔の長編映画監督デビュー作で、鳴海唯と仲万美がダブル主演を務める『偽りのないhappy end』が、12月17日より公開される。このほど、本作の特報映像と場面写真がお披露目となり、併せて、鳴海唯と仲万美よりコメントが寄せられた。

本作は、田舎で一人で暮らしていた妹が東京で自分と一緒に住み始めた途端に行方不明になってしまったエイミと、同じく妹が行方不明のヒヨリが、共に犯人を捜すミステリーをベースに、姉二人の心の揺れを丁寧に描く。いなくなって初めて自分は妹のことを何も知らなかったと気づき、必死に真実を暴こうとする姉二人が辿り着く先は…?

■鳴海唯(エイミ役) コメント
長編映画でW主演をやらせていただくのは初めてだったので本当に光栄でした。とても繊細な描写が多い作品なので、上手くできるだろうかと、不安もありましたが、必ず良い作品にしたい、という気持ちで臨みました。エイミは当時の私の実年齢よりかなり年上だったので、妹のユウと接する時の話し方、会社の同僚との話し方を幼くならないように意識していました。また、エイミは、携帯を持っていないという設定だったので、撮影の期間は携帯の電源を切って、実際に携帯がない生活を送ってみたり、エイミの過去や気持ちに少しでも寄り添えるよう心がけていました。物語が進むにつれて、見ないように蓋をしていた、真実や過去の自分にどんどん飲み込まれていく、そんな登場人物の心の変化を、壮大な琵琶湖の映像美とともにぜひご覧いただきたいです。

■仲万美(ヒヨリ役) コメント
主演が決まった時、率直にとても嬉しかったですし、驚きでした。でもその反面、自分の武器であるダンスがないというのは少なからず不安はありました。ですが、「これは挑戦だ。勝負だ」と感情が高ぶったのを今でも覚えています。演じたヒヨリは、ずっとシリアスでしたので、実際に抱えたことのある辛い出来事などを思い出して重ねてみたり、周りにある好きな物をあえて排除し、寂しい気分になる音楽を四六時中聴きました。普段からよく笑う私なので、私生活から意識することを心掛け、私の実の姉をヒヨリに置き換えたりと、心情を考えたりもしました。ごく普通の女の子達がどんどん壊れていく姿は、悲しかったり、儚かったり、狂気的だったり…。それぞれ違う姿を見て頂きたいです。“フェイクのようなリアル”を感じることが出来ると思います。

『偽りのないhappy end』
12月17日(金)より、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
監督・脚本:松尾大輔
出演:鳴海唯 仲万美 河合優実 田畑志真 小林竜樹 奥野瑛太 川島潤哉 三島あよな 見上愛 メドウズ舞良 藤井千帆 野村啓介 橋本一郎 谷風作 永井ちひろ 鈴木まりこ 古賀勇希 安田博紀 原知也 宮倉佳也 笹川椛音 白石優愛 土屋直子 馬渕英里何 カトウシンスケ
配給:アルミード

【ストーリー】 中学を卒業してすぐに地元滋賀を離れ、ずっと東京に住むエイミ(鳴海唯)は、母親が亡くなった後も一人で滋賀の田舎で暮らしている妹・ユウ(河合優実)に、「東京で新しい人生を始めない?」と誘う。はじめは拒んでいたユウだがなぜか急に東京に来ることを受け入れ、一緒に暮らし始めるが、引っ越してきて早々、ユウは行方不明に…。そんな折、エイミは同じく妹が行方不明になっているヒヨリ(仲万美)と出会う。エイミに、地元の琵琶湖で若い女性の遺体が見つかったと警察から連絡がくるが、見つかった遺体はユウではなく、なぜかヒヨリの妹だった。再び巡り合ったエイミとヒヨリは、共に犯人を捜すことになるが事態は思わぬ方向へと進んでいく…。

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