津田寛治&仲野太賀が世紀の一瞬を見事に再現!『ONODA 一万夜を越えて』当時の報道写真&場面写真を比較!

遠藤雄弥と津田寛治のダブル主演で、太平洋戦争が終結したにも関わらず、任務解除の命令を受けられないままフィリピンで孤独な生活を送り続けた実在の人物・小野田寛郎旧陸軍少尉の壮絶な半生を描く、フランス、ドイツ、ベルギー、イタリア、日本の合作『ONODA 一万夜を越えて』が、10月8日より公開される。このほど、小野田寛郎と鈴木紀夫が写る当時の報道写真と、二人をそれぞれ演じ切った津田寛治、仲野太賀を捉えた場面写真の比較画像がお披露目となった。

▼(上)鈴木紀夫に発見された際の小野田寛郎/(下)『ONODA 一万夜を越えて』劇中写真

実在の人物である小野田寛郎(おのだひろお)旧陸軍少尉が、太平洋戦争の終わりを迎えた後も任務解除の命令を受けられないまま、フィリピン・ルバング島にて孤独な日々を過ごし、約30年後の1974年、自身が51歳で日本に帰還したというニュースは、未だに日本人の記憶に残っている。本作は、この史実を元に小野田という一人の男が生き抜いた孤独と壮絶な日々を描いた人間ドラマ。フランス、ドイツ、ベルギー、イタリア、日本の合作でありながら、撮影はカンボジアで行われ、遠藤雄弥は小野田の青年期、津田寛治は小野田の成年期をそれぞれ演じ分ける。

劇中の小野田寛郎(津田寛治)が小塚を亡くし、真の孤独に苛まれていた時、突然目の前に現れるのは旅人・鈴木紀夫(仲野太賀)だ。シャツにジーンズ、靴下にサンダルばきという、約30年の歳月をジャングルで過ごし、今も尚、戦争の中を生き続ける小野田にとっては見慣れない“奇妙な”出で立ちをした鈴木を警戒し、銃を向ける。一触即発のなか、鈴木は小野田にこう話しかける。「話がしたいんです。とても長く、辛いご経験をされたと思います。戦争は終わりました。昭和20年に。小野田さん、どうするおつもりですか。ここに骨を埋めるおつもりですか。日本に、僕と一緒に帰りませんか」。この言葉が小野田の長い長いたった一人の戦争を終えるきっかけとなった。小野田寛郎の約30年にわたる潜伏生活の中で最も有名かつ重要な津田寛治と仲野太賀のシーンは2019年の初め、カンボジアのジャングルで一晩中かけて撮影が行われた。精神がジャングルに一体化しているかのような精悍な顔つきの津田に対し、高度成長期の日本の若者らしく健康的かつ社交的な表情を浮かべる仲野の対比が、戦争を生きる小野田と平和を生きる鈴木の相容れない状況を見事に表現する。

小野田寛郎を発見した鈴木紀夫は1949年に生まれた。戦争を知らない彼の夢は「パンダ・小野田さん・雪男」の順番で発見すること。見事に二つ目の夢を叶えた鈴木はその証拠に小野田との2ショット写真を撮影し、日本に持ち帰った。小野田寛郎が30年ぶりにジャングルから出た際の写真からも、津田と仲野が世紀の一瞬を見事に再現していることがうかがえる。

▼(左)30年ぶりにジャングルから出た小野田寛郎/(右)『ONODA 一万夜を越えて』劇中写真

『ONODA 一万夜を越えて』
10月8日(金) 全国公開
監督:アルチュール・アラリ
出演:遠藤雄弥 津田寛治 仲野太賀 松浦祐也 千葉哲也 カトウシンスケ 井之脇海 足立智充 吉岡睦雄 伊島空 森岡龍 諏訪敦彦 嶋田久作 イッセー尾形
配給:エレファントハウス

【ストーリー】 終戦間近の1944年、秘密戦の特殊訓練を受けていた小野田寛郎(遠藤雄弥/津田寛治)は、フィリピン・ルバング島にて援軍部隊が到着するまでゲリラ戦を指揮するよう、命令を受ける。「君たちには、死ぬ権利はない」と出発前、上官の谷口(イッセー尾形)から言い渡された小野田を待っていたのは約30年間の過酷なジャングルでの壮絶な日々だった。

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