世界中に熱狂的ファンを持つ作家・村上春樹が2013年に発表した短編小説を、『ハッピーアワー』、『寝ても覚めても』の濱口竜介監督が、西島秀俊主演、三浦透子共演で映画化し、第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で日本映画史上初となる脚本賞ほか全4冠に輝いた『ドライブ・マイ・カー』が、8月20日より公開される。このほど、8月12日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズにてプレミアイベントが実施され、キャストの西島秀俊、三浦透子、霧島れいか、岡田将生、濱口竜介監督が登壇した。
カンヌ4冠の偉業に対して、西島は「濱口監督がすごい監督だということはもちろん感じていました。これからもっと世界でたくさんの人たちに認められて、もっと傑作を作って、すごいことになっていくんだなと思っています」とコメント。
岡田はこの知らせを受けたとき「嬉しくて西島さんに初めて連絡した」ことを明かすと、西島は「メールはお互い教えてたから、メール来ないなと思ってた(笑)」とぼやきつつも、「『良かったね』というやり取りをしましたね(笑)」と喜びを分かち合った瞬間を振り返った。
8月15日に32歳の誕生日を迎える岡田に、バースデーケーキが贈られるサプライズも。自分の誕生日だと気がついた岡田は、「そうか、ありがとうございます。なんかすいません」と恐縮気味で、「秘密だったんですね、よく見るやつだ(笑)」と笑顔を浮かべた。
祝辞を求められた西島は、岡田に対して「みんなが岡田くんの演技がすごかったと。僕も『すさまじいことが起きている。なんだこれは?』と思いながら演じてました。きっとキャリアの中でベストの演技のひとつだと思います。でも、これからもっとすごい俳優になっていくと思うので、これを超える演技をどんどんやって、それを僕は1ファンとして見ていきたい」とコメント。これを受けて岡田は、少し目を潤ませながら「そのシーンを超えるお芝居を、死ぬまでに西島さんに見せようと思います、本当にありがとうございます(笑)」と喜びを噛み締めていた。
『ドライブ・マイ・カー』
8月20日(金)より、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
監督・脚本:濱口竜介
プロデューサー:山本晃久
原作:村上春樹「ドライブ・マイ・カー」
出演:西島秀俊 三浦透子 霧島れいか パク・ユリム ジン・デヨン ソニア・ユアン ペリー・ディゾン アン・フィテ 安部聡子 岡田将生
配給:ビターズ・エンド
【ストーリー】 舞台俳優であり、演出家の家福悠介(西島秀俊)。彼は、脚本家の妻・音(霧島れいか)と満ち足りた日々を送っていた。しかし、妻はある秘密を残したまま突然この世からいなくなってしまう…。2年後、演劇祭で演出を任されることになった家福は、愛車のサーブで広島へと向かう。そこで出会ったのは、寡黙な専属ドライバーみさき(三浦透子)だった。喪失感を抱えたまま生きる家福は、みさきと過ごすなか、それまで目を背けていたあることに気づかされていく…。
©2021 『ドライブ・マイ・カー』製作委員会