今年デビュー30周年を迎える孤高のバンド“FISHMANS(フィッシュマンズ)”のドキュメンタリー映画『映画:フィッシュマンズ』が、7月9日より公開される。このほど、各界著名人より本作を絶賛するコメントが寄せられ、併せて、フィッシュマンズのオリジナルメンバーが写るセピア色の写真から始まる30秒CMがお披露目となった。
本作は、2019年2月の「闘魂2019」のリハーサルから撮影を開始し、明治学院大学ソング・ライツ部室、渋谷La.mama、渋谷クラブクアトロ、三軒茶屋クロスロードスタジオ、VIVID SOUND STUDIO、日比谷野外音楽堂などメンバーのゆかりの地を訪れ、インタビューを敢行。今まで多くを語ることがなかった現・旧メンバーがカメラの前で当時の事を振り返り、貴重な話がライブシーンとともに織り交ぜられている。また関係者が大切に保管していた100本以上のVHSなどの素材をデジタイズ化した本邦初の映像を多数収録し、音楽ドキュメンタリーとしては異例の172分におよぶ渾身の作品となっている。
▼著名人 絶賛コメント
■UA(シンガー)
これは長くなるぞとわかっていながら、どうしても目が離せない。ひょっとしてこれは、絶滅危惧種についてのドキュメンタリーなのかもしれない。
■江沼郁弥(ミュージシャン)
愛情と狂気がなんの矛盾もなく寄り添って鳴っている。究極のピュア。それは憧れのような姿で、戒めのように語りかけてくる。いつぶりだろう、 映画が終わっても動けなかったのは…。
■奥冨直人(BOY)
果てが何処かも、底が何処かも映らない広い水中のなか。時代の波とともに、僕らは反らしたり受け入れたりしながら、何処へ向かうんだろう。渦に飲み込まれないように、波紋が広がるように、仲間も音楽も交わっていく。あの頃の事を、その頃を知らない私が想像して泳ぐ。深海も浅瀬も、しょっぱい味まで感じてとびまわる。私はこれからもフィッシュマンズを探すことにした。
■菊地成孔(音楽家/文筆家)
夭逝し、語り継がれる。という天才音楽家がいた最後の時代の記録。しかし本作の強さは、遺された者たちの姿にある。茂木欣一の誠実さと強さが佐藤伸治のカリスマをギリギリで乗り越える。その事実が本作を優れて現代的なレヴェルに引き上げている。そして驚異的な高音質。映画館でこれほど音の良い作品は存在しなかったと思う。
■木村豊(アートディレクター)
1992〜98年、今よりもっとのんびりしていた下北沢の南口を歩けば佐藤君がボンヤリと道端に座っていた時代。もう南口も無ければ佐藤君も居ないけれど、映画を観た後、下北沢を歩くとまだその辺に座って 宇宙を眺めてるんじゃないかと錯覚するような2021年、世田谷の夏。
■草野マサムネ(スピッツ)
新しさを意識した音楽って、そのほとんどがすぐに古臭くなっていくのに、フィッシュマンズは全然そうならないよね。必然的に鳴らした音が結果として「新しいのに普遍的なもの」になってたということかな。本当に稀有なバンドです。
■佐藤健寿(写真家)
強烈な「時代」の音だと当時は思っていた。でも結局、懐かしむ隙さえなく、今も普通に聴いている。あの頃、自分が聞いていたのは強烈な「普遍」だったんだと、この映画でやっと気付いた。
■篠原ともえ(デザイナー/アーティスト)
10代のとき「いつか曲を作ってください」とお願いすると、はにかんだ笑顔で「いいよ」と応えてくれた佐藤さん。彼の残したメロディーが青春時代を蘇らせる。Fishmansという存在はすごく遠くてとても近い。
■下津光史(踊ってばかりの国)
佐藤伸治はいつも佐藤伸治をサボらなかった。FishmansはいつもFishmansでした。あなたはもういないけど、あなたの音はまだまだ鳴り響いています。宇宙の風になれた今でも佐藤伸治は佐藤伸治のまま。一度会いたかったです。
■セントチヒロ・チッチ(BiSH)
彼等が出会って重ねていった生活達はたくさんの人たちの宝物として生きていました。時代がどう変わっていっても大好きな音楽は変わらず側にいてくれるのだから私もありのまま人生を泳ぎ続けていたい。この映画が教えてくれたのです。
■高橋栄樹(映画監督)
映画『フィッシュマンズ』は手嶋監督の作家の映画として、誠実に作られた作品だと思っています。近年、作家的主張の少ない映画が多くなる中で快挙と言っても良いでしょう。3時間という尺をよく走り切りました。誰が何と言ってもこの尺が必要な映画だと思います。
■竹中直人(俳優・映画監督)
なんて残酷で、なんて素敵な映画だろう… 佐藤伸治というミュージシャンの実像がスクリーンに溢れ出す!ぜひ映画館で《フィッシュマンズ》、そして《佐藤伸治》を、心に、目に、脳に、焼き付けて欲しい!!!フィッシュマンズは永遠だ。
■田中要次(俳優)
「SEASON」はバイク便で東京の街中を走り廻ってた頃を想い出します。このメンバーだからこそ生まれた奇跡のサウンドの裏側にも、言葉にし尽くせない希望と不安が満ち溢れていたことを知り、あの頃の記憶と共にまた涙が溢れました。
■環ROY(ラッパー)
水曜の昼下がり、172分はあっという間に過ぎ去った。人生は時の経過で分岐していく。自明なはずなのに、僕には経験が必要だった。やむことが前提にあるから共鳴は美しいのだろう。フィッシュマンズ、ありがとうございます。
■西加奈子(作家)
こうしてこのバンドは、それぞれの身体の中で「私だけのフィッシュマンズ」となるのだろう。そして、この先もずっとずっと、残ってゆくのだろう。
■の子(神聖かまってちゃん)
バンドマンのドキュメンタリーはいいねやっぱ!めちゃシンクロ!あとは見てくれ、としか言えない!や、素晴らしかったです。!
■ハナレグミ(シンガー)
時間の約束を超えた音は、どんなに時がたってもみずみずしいまま。僕はフィッシュマンズを何度でも何度でも好きになる。
■原田郁子(クラムボン)
あなたが生み出した音楽は輝きを放ち、今日も響いています。記憶、想像、時空の増大。それぞれの孤独、サウンドの海を泳ぐ。ザ・フィッシュマンズ!
■村上隆(アーティスト)
大好きなフィッシュマンズ。サトちゃんの仲間たちのあの頃を辿る旅路は、私自身のちょっと遅かった青春の渋谷系を思い出して都度都度目頭が潤みました。あの頃、ディスクマンで繰り返し聴いてたなぁ。
■燃え殻(作家/エッセイスト)
みんなの行き場のない感情を、一回吸って吐き出すような音楽があの頃、鳴っていた。いや、いまも僕の中でずっと鳴っている。かけがえのない人、佐藤伸治。かけがえのない時間を生きていることを教えてくれたバンド、フィッシュマンズ。
■モトーラ世理奈(モデル・女優)
身体中が、Fishmansの音楽を浴びて、172分、私はいろんな感情の旅をしていた。劇場で、あの空気を感じることができて、幸せだった。
■mono(神聖かまってちゃん)
感動しました!上映中は何度も目が潤みましたし、唇を噛み締めてしまうシーンが沢山ありました。バンドマンの苦労、葛藤、悩み色んなものが包み隠さず描かれています。フィッシュマンズの「リアル」バンドマンの「リアル」を是非とも堪能していただきたいです。
■やついいちろう(芸人・エレキコミック)
ちょっと終わって立てなくなるくらい、くらってしまいました。一曲一曲に人生が乗っかっているんだって事が本当に可視化されているような映画。ゴッホがひまわりを描いているのをその場で見ているみたいな気持ちになる。永遠にタッチしている様な。
■YO-KING(真心ブラザーズ)
映画になって、フィッシュマンズがわかりやすく、永遠に開かれて、ずっと、いろんな世代に聴かれ続けたら、サイコーですね!
『映画:フィッシュマンズ』
7月9日(金)より新宿バルト9、渋谷シネクイントほかにて公開
監督:手嶋悠貴
出演:フィッシュマンズ 佐藤伸治 茂木欣一 小嶋謙介 柏原譲 HAKASE-SUN HONZI 関口“dARTs”道生 木暮晋也 小宮山聖 ZAK UA ハナレグミ YO-KING(真心ブラザーズ) 原田郁子(クラムボン) こだま和文
配給:ACTV JAPAN イハフィルムズ
【作品概要】 90年代の東京に、ただ純粋に音楽を追い求めた青年たちがいた。彼らの名前は、フィッシュマンズ。プライベートスタジオで制作された世田谷三部作、ライブ盤「98.12.28 男達の別れ」をはじめ、その作品は今も国内外で高く評価されている。だが、その道のりは平坦ではなかった。セールスの不調。レコード会社移籍。相次ぐメンバー脱退。1999年、ボーカリスト佐藤伸治の突然の死…。ひとり残された茂木欣一は、バンドを解散せずに佐藤の楽曲を鳴らし続ける道を選ぶ。その想いに仲間たちが共鳴し、活動再開。そして2019年、佐藤が世を去ってから20年目の春、フィッシュマンズはある特別な覚悟を持ってステージへと向かう。過去の映像と現在のライブ映像、佐藤が遺した言葉とメンバー・関係者の証言をつなぎ、デビュー30周年を迎えたフィッシュマンズの軌跡をたどる。
©2021 THE FISHMANS MOVIE