1986年に小中和哉が22歳で監督した伝説のラブストーリーを、35年の時を経て、小中監督が鈴鹿央士主演でセルフリメイクする『星空のむこうの国』が、7月16日より公開される。このほど、追加キャストとして、秋田汐梨、佐藤友祐(lol -エルオーエル-)、有森也実らが出演することが発表された。
1986年の作品は、当時自主制作映画界で活躍していた小中の商業デビュー作で、若手映像作家の助成を目的として池袋文芸坐が出資し公開にこぎつけた。有森也実の事実上のスクリーンデビュー作でもある。出資元の池袋文芸坐をはじめ全国の映画館で公開されたが、長らくビデオが絶版、2002年のDVD化も限定的で絶版となってしまったため鑑賞の機会が無く「幻の映画」として映画ファンの間では有名である。「SFマガジン」2017年10月号「オールタイム・ベストSF映画総解説」に選出されるなど、再評価の機運が高まっていたところ、今回35年ぶりの映画化(セルフリメイク)で再び小中がメガホンをとり、フレッシュなキャスト達の魅力が存分に詰まった青春ラブストーリーとして復活を遂げる。
新たなキャストとして、昭雄(鈴鹿央士)の夢に登場する美少女でヒロインの理沙役に、映画『惡の華』の好演で注目を浴びた秋田汐梨、昭雄の親友・尾崎役に、人気急上昇中のパフォーマンスグループ「lol -エルオーエル-」のメンバーであり、俳優としても活躍の場を広げる佐藤友祐、そして理沙の母親・恭子役に、1986年版『星空のむこうの国』で理沙を演じた有森也実が扮する。そのほか、伊原六花、福田愛依、平澤宏々路、高橋真悠、川久保拓司ら実力派が脇を固め、小中監督の時空を超えた想いが込められたセルフリメイクに華を添える。
▼キャスト コメント
■秋田汐梨(理沙役)
私が演じた理沙は、鈴鹿さんが演じる昭雄くんを一途に想い続ける純粋な女の子です。病気で自由に外出できないのですが、好きな人とのある約束を果たすために自らの命を危険に冒してまで突き進みます。理沙の真っ直ぐな気持ちに一生懸命応えようとする昭雄くんの姿に、スッとお芝居に入ることができました。この映画にはファンタジー要素もあり、物語がどう進んで行くのかも楽しんでいただけると思います。コロナ禍もあり、作品の撮影が予定より遅れたりと完成まですごく長かったように感じます。こうして無事完成し公開されることはとても嬉しいですし、一人でも多くの方に楽しんで頂きたいです。
■佐藤友祐(尾崎役)
昭雄や理沙、お母さんたちの思いも背負って自分なりの考えを出さなければいけない尾崎を演じることは、とても大変でした。物語の中でとても重要な役柄を演じることができて、僕自身成長できたと思います。ストーリーの解説みたいなセリフも多く、自分なりに内容を理解して、観てくださる皆様にどうやって伝えることができるかを心がけました。最後まで観て頂き、尾崎って本当良いやつだな。って思ってもらえれば嬉しいです。好きという想いがどのような奇跡を生み出すのか。是非、注目してもらいたいです!
■有森也実(理沙の母親・恭子役)
今回改めてオリジナル版『星空のむこうの国』を見直しました。照れ臭くも新鮮な想いでいっぱいになり、当時気がつかなかった事に触れる喜びや、35年後の今の私を17歳の私はどう思うのだろう…そんな時空を超えた不思議な問いかけに心が騒ぎました。心の中で生き続ける想い、作品のテーマに心を漂わせ、リメイク版『星空のむこうの国』に理沙の母親役で出演できる幸せを実感しています。小中監督の一番ピュアな、時が経っても壊れようのない真の場所に、今も、立たせてもらえたこと感謝致します。ありがとうございます。リメイク版では、家族、上田医師との関係も描かれているので、感情が複雑になり表現が難しかったのではと思いましたが、秋田さんはひたむきに、堂々と演じられていて素晴らしかったと思います。理沙が教えてくれた事、想いで生きるという事、想いが繋がるという事、コロナ渦の私達の感性を導いてくれているように感じます。一人でも多くの方に見ていただけましたら嬉しいです。
『星空のむこうの国』
7月16日(金)より、シネ・リーブル池袋他、全国公開
監督・原案:小中和哉
原作・脚本:小林弘利
音楽:木住野佳子
出演:鈴鹿央士 秋田汐梨 佐藤友祐(lol -エルオーエル-) 伊原六花 福田愛依 平澤宏々路 高橋真悠 川久保拓司 有森也実
配給:エイベックス・ピクチャーズ
【ストーリー】 高校生の昭雄(鈴鹿央士)は2カ月間、同じ美少女が現れる夢を毎晩見ていた。ある日、現実の昭雄の目の前に、そのひとが突然現れる。彼女の名前は理沙(秋田汐梨)。理沙はある約束を果たすため、もうひとつの世界線に生きる昭雄のことを、ずっと呼び続けていた。理沙の純粋な想いが、星空の向こうの国から運命の人を呼び寄せたのだ。今宵は33年に一度のシリウス流星群が地球に最接近する日。まっすぐに惹かれ合うふたりは、同じ星空を見て約束を果たすことができるのだろうか?
©2021「星空のむこうの国」製作委員会