芥川賞作家・綿矢りさが高校生による禁断の三角関係を描いた小説を、山田杏奈主演で映画化する『ひらいて』が今秋公開される。このほど、作間龍斗(HiHi Jets/ジャニーズJr.)、芋生悠ほか、豪華追加キャスト陣が発表された。
原作は、恐れを知らない女子高生の熱い恋心が勢いあまり、意中の彼の恋人にまで向けられる、エキセントリックでありながらも切実な純愛を描いた綿矢りさによる恋愛小説。
主人公の女子高生・木村愛役を演じるのは、「ジオラマボーイ・パノラマガール」、「樹海村」など主演作が続々公開中で、今若手の中でも最注目の女優・山田杏奈。屈折した少女の恋心を圧倒的な存在感と演技力で表現する。
愛が恋するクラスに馴染めない少年・西村たとえ役を演じるのは、人気急上昇中のジャニーズJr.内グループHiHi Jetsメンバーの作間龍斗。映画初出演ながらも深みのある演技を披露。透き通るような存在感は、まさに愛が必死に求める静けさと堅実さを兼ね備えたたとえそのもの。
そして、愛の同級生であり、たとえの秘密の恋人・新藤美雪役には、『ソワレ』(2020)で主演を務め、本年5月公開を控えた『HOKUSAI』(2021)に出演し活躍の場を広げる注目の新進女優、芋生悠が抜擢された。穏やかで純粋無垢な、決して目立つことのない美雪。愛とは正反対の儚く守りたくなるような魅力をまとった少女を、持ち前の表現力で演じきる。
愛の担任・岡野屋役を演じるのは数々のドラマ・映画に出演経験のある山本浩司。国語教諭・藤谷役には女優として映画祭での受賞経験もあるベテラン女優の河井青葉。養護教諭の守屋役には『あゝ、荒野』(2017)でヒロインを演じ新人賞を受賞した木下あかり。愛の母・木村頼子役として、女優としての表現力もさることながら、MCやパーソナリティ、自身が立ち上げたファッションブランド「SINME」のディレクターを務め、マルチに活躍する板谷由夏。愛の歪んだ感情に気付かない盲目な母親を安定の演技力で表現する。美雪の母・新藤泉役を演じるのは演技の世界で幅広く、長く活躍し続ける実力派女優の田中美佐子。優しさに溢れた美雪を愛情を込めて育てる母親を見事に演じる。そして、たとえの父・西村崇役には多くの映画賞にも輝く俳優界の実力者・萩原聖人が演じ、たとえが抱える家庭問題の原因となる抑圧的で暴力的な父親のヒステリックな姿を渾身の演技で体現する。
▼キャスト コメント
■作間龍斗(西村たとえ役)
西村たとえ役を演じさせていただきました、HiHi Jetsの作間龍斗です。この映画への出演のお話をいただいたとき、率直に驚きました。そして同時に、この役を演じ切ることが出来るのか、不安でした。しかし、素敵なキャストの皆さん、暖かいスタッフの皆さんに支えていただいたおかげで、撮影を乗り越えることが出来ました。僕は、「ひらいて」という作品が大好きです。学生時代特有の、自分が日に日に変わっていくような感覚。自分の人生ではありえないような話なのに、どこか共感できる。これがたとえを演じていてとても快感でした。皆さんにこの作品を観てもらう事が楽しみです。
■芋生悠(新藤美雪役)
新藤美雪役の芋生悠です。長く続く夜から覚めたような日々でした。あの苦しみに揺らぐ姿を抱きしめることが定めだったような気がしています。あなたを、彼女を、私はこれからも愛しています。監督キャストスタッフ全ての総力を結集して届けられたらと思います。待っていてください。
『ひらいて』
今秋 全国公開
監督・脚本:首藤凜
原作:綿矢りさ「ひらいて」
出演:山田杏奈 作間龍斗(HiHi Jets/ジャニーズJr.) 芋生悠 山本浩司 河井青葉 木下あかり 板谷由夏 田中美佐子 萩原聖人
配給:ショウゲート
【ストーリー】 高校3年生の愛(山田杏奈)は、成績優秀、明るくて校内では人気者。そんな彼女は、同じクラスの「たとえ」に片思いをしている。彼はクラスでも目立たず、教室でもひっそりと過ごす地味なタイプの男子。だが寡黙さの中にある聡明さと、どことなく謎めいた影を持つたとえに、愛は高1の時からずっと惹かれていた。しかし、どこか人と関わりを持つことを避けているようなたとえに、愛はなかなか近づけずにいた。自分だけが彼の魅力を知っていると思っていた。しかし、彼が学校で誰かからの手紙を大事そうに読んでいる姿を偶然見てしまった事で事態は一変する。愛はある夜、悪友たちと学校に忍び込み、その手紙を盗んでしまう。手紙の差出人は、糖尿病の持病を抱える陰気な少女・美雪。その時、愛は、初めて二人が密かに交際していることを知るのだった。学校内でも目立たない彼女の存在が突如たとえの彼女だと知り、熱い恋心が乱反射する。そして自らの気持ちを隠して美雪に近づいていく愛。そこから愛と美雪、たとえの絡み合った三角関係が始まるのだった…。